ベルギー 旅行で気をつける9つのこと|治安・タブー・マナー・夜の過ごし方まで徹底解説

ベルギー旅行で気をつけること

ベルギーと聞くと、チョコレートやビール、美しい街並みを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ブリュッセル、ブルージュ、アントワープなど、歴史と芸術が息づく都市が点在し、ヨーロッパ旅行の中でも高い人気を誇る国のひとつです。

しかし実際に訪れると、「意外と治安が悪い」「思わぬトラブルに遭った」という声が少なくありません。特に近年は、スリや詐欺の手口が巧妙化し、夜の一人歩きにリスクが伴うエリアも出てきています。

本記事では、ベルギー旅行で気をつけるべき9つの重要ポイントを中心に、治安、文化的タブー、公共マナー、夜間の行動などについて、現地事情をもとに詳しく解説します。

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目次

ベルギー旅行で気をつけること|犯罪・言語・文化・タブー

ベルギー旅行で気をつけること

ベルギーは文化的にも多様で、見た目には安全そうに感じる街も多いですが、実際には観光客を狙ったトラブルが発生しやすい国でもあります。

この章では、ブリュッセルを中心とした治安情報に加え、観光中に気をつけたい詐欺の手口や文化的なマナー違反となる行動について詳しく解説します。

北駅周辺はスリ・薬物売買・無許可客引きが特に多い

ブリュッセルの主要駅のひとつ、北駅(Gare du Nord)は、旅行者にとって便利な交通の拠点でありながら、実は市内でも特に治安の悪化が顕著なエリアです。駅構内や周辺では、スリや薬物売買の現場が確認されており、さらには非正規の客引きや売春行為も横行しているため、旅行者が足を踏み入れるには非常に注意が必要な場所です。

昼間でも警戒を緩めてはいけません。バッグを肩にかけたまま地図を広げていたり、スマホに集中していると、すぐにスリの標的にされる可能性があります。特に、駅に隣接するカフェや広場は、観光客を装ったスリ集団が活動しやすい場所として知られています。

目的地が北駅にある場合でも、駅構内の滞在時間は最小限にとどめ、人混みでは荷物を体の前に持ち、声をかけられても簡単に応じない意識が必要です。

アンデルレヒト地区ではグループでの強盗が複数報告されている

ベルギーの風景

アンデルレヒトは地元民の生活エリアとして知られ、サッカーの強豪クラブ「アンデルレヒトFC」の本拠地でもありますが、観光客が立ち寄るエリアとしては治安に注意が必要な地区のひとつです。

この地域では、複数人による強盗被害の報告が相次いでおり、特に夜間や人通りの少ない通りでは、「道を尋ねるふりをして近づいてくる」「グループで囲んで金品を奪う」といった手口が目立ちます。

被害者の多くは、最初は親しげに話しかけられて警戒心が薄れたところを狙われています。単独行動や油断した瞬間が一番危険だということを忘れず、人気のないエリアでの立ち止まりや長話は避けるようにしましょう。

グランプラス近辺では偽警官を装った金品要求の被害も発生

ブリュッセルの観光の中心地「グランプラス」は、世界遺産にも登録されており、連日多くの観光客でにぎわっています。しかしその華やかな雰囲気とは裏腹に、偽警官による金品要求の被害が発生しています。

手口としては、「身分証明書を見せてください」「持ち物検査です」などと英語で声をかけてきて、財布を取り出させた隙に中身を抜き取るというもの。制服やバッジを身に着けていることもあり、本物の警官と見分けがつきにくいのが厄介です。

本物の警察官は、観光客に対してそのような対応をすることは基本的にありません。「おかしい」と感じたらその場で応じず、近くの店や観光案内所に助けを求めるのが賢明です。

地域によってはフランス語しか通じず、言語ミスによるトラブルも

ベルギーはフランス語、オランダ語、ドイツ語の三言語を公用語としていますが、地域によって使われている言語がまったく異なります。特に首都ブリュッセルや南部ワロン地域ではフランス語が主流で、英語が通じにくい場面も少なくありません。

旅行者の中には、「観光地だから英語が通じるだろう」と油断してしまい、言葉が通じずにトラブルになったという声もあります。とくにタクシーやローカルな飲食店では、スタッフがフランス語しか話せないケースも多く、意思疎通ができないことで注文ミスや料金トラブルが発生することも。

言葉が通じないことは決して失礼なことではありませんが、最低限のフランス語の挨拶や単語を覚えておくことで、現地の人の印象も大きく変わります。「ボンジュール(こんにちは)」「メルシー(ありがとう)」など、たった一言で場の空気が和らぐこともあるのです。

飲食店では“注文してない品”が請求に追加される事例もある

ベルギーの風景

ベルギーの飲食店は全体的にサービスが丁寧ですが、観光客が多いエリアでは、請求内容に注意が必要です。特に報告が多いのが、注文していないパンや水、前菜などが勝手に提供され、後で請求に追加されるケースです。

現地では、テーブルに置かれたパンや小皿が無料サービスのように見えて、実はしっかりと料金に加算されていることがあります。旅行者がそれを知らずに口にしてしまうと、「食べた=了承した」と判断されてしまうのです。

こうしたトラブルを防ぐためには、料理が提供される前に、「これは無料ですか?」とひと言確認しておくのがベストです。英語で“Is this included?”または“Is this complimentary?”と尋ねるだけでも、不透明な請求を避けることができます。

また、レシートを受け取ったら、内容をしっかり確認する習慣を持つようにしましょう。観光地での「うっかり払いすぎ」は、あとで気づいても取り戻せないことがほとんどです。

街中の募金詐欺や“無料ブレスレット”の押し付けに要注意

グランプラス周辺や駅前の広場などでは、観光客を狙った募金詐欺や偽のチャリティ活動が日常的に行われています。特に多いのが、何らかの団体名を名乗り、「署名してほしい」「支援をお願い」と言って紙を差し出してくる手口です。

一見すると善意に見えますが、署名後に強引に寄付を要求されたり、財布を出した隙に中身を盗まれるという被害も発生しています。なかには「無料」と言ってブレスレットを手に巻いてきて、受け取った後で料金を請求してくる手口もあります。

こうした人々は、観光客の警戒心が緩むポイントを見極めて接近してくるため、「親切そう」に見えても警戒を緩めないことが重要です。基本的には話しかけられても応じず、静かにその場を離れるのが最善の対応です。

食事中は静かに話すのがマナー、会話の声量に注意

ベルギーの風景

ヨーロッパ諸国の中でも、ベルギー人は比較的物静かで控えめな性格といわれており、公共の場でのマナーに対して敏感な一面があります。レストランやカフェなどでは、大声で話すことがマナー違反と受け取られることもあり、場合によっては「騒がしい観光客」として白い目で見られることも。

特にランチやディナーの時間帯は、食事そのものを楽しむ雰囲気が大切にされるため、静かに会話を楽しむことが求められます。周囲の空気を読みながら、会話の声量に気をつけることが、現地で気持ちよく過ごすコツのひとつです。

友人や家族との楽しい会話も大切ですが、「自分たちの空間だけでなく、周囲の人の時間も尊重する」という意識が必要です。

店員やホテルスタッフへの過剰なフレンドリーさは好まれない

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ベルギーではフレンドリーな接客をする店員も多いですが、日本のように店員との距離感が近い文化ではありません。特にホテルやレストランなどのプロフェッショナルな接客では、相手に一定の敬意を持って接することが求められます。

過剰に親しく話しかけたり、馴れ馴れしい態度を取ったりすると、かえって「軽く見られている」と誤解され、対応がよそよそしくなることもあります。あいさつや感謝の言葉はしっかり伝えつつ、落ち着いた距離感を保つことが、良い印象を残すポイントです。

旅行先での人間関係は、一期一会。その国の接客スタイルを尊重することで、より良いコミュニケーションが生まれるはずです。

宗教・政治に関する話題を軽く話すのはタブー

ベルギーは多民族・多文化が共存する国であり、宗教や政治についての立場も人によって大きく異なります。だからこそ、宗教や政治に関する話題は非常にデリケートであり、特に観光客が軽い気持ちで話題にすることは避けるべきです。

例えば、「ベルギーって移民多いよね?」といった無邪気な一言が、相手にとっては不快な話題になることもあります。現地の人と交流する機会があったとしても、政治・宗教・アイデンティティに関するテーマは極力避けるのが無難です。

旅先では「触れない優しさ」も大切なマナー。自分の価値観を押しつけるのではなく、相手の文化をリスペクトする姿勢が、旅をより豊かにしてくれます。

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ベルギーでの夜の治安は悪い?注意点を解説

ベルギーの駅

日中は観光客でにぎわうベルギーの街並みも、夜になると表情が一変することがあります。

とくにブリュッセルやアントワープなどの都市部では、観光地であっても深夜は一部エリアで治安が悪化する傾向があるため、行動には注意が必要です。

この章では、ベルギーの夜間におけるリアルな治安状況と、旅行者が気をつけるべき行動のポイントを解説します。

観光地でも深夜は人通りが少なくなり急に雰囲気が変わる

グランプラスや証券取引所周辺など、ブリュッセル中心部の観光地は、日中であれば多くの人でにぎわい、比較的安全な雰囲気があります。しかし、夜22時を過ぎる頃には観光客の姿が減り、店も次第に閉まり、人通りが極端に少なくなるエリアが増えてきます。

この「急激な静けさの変化」が、旅行者にとっては落とし穴となり得ます。昼間と同じ感覚で歩いていると、突然周囲に誰もいなくなり、不安を感じるような状況に変わるのです。特に裏通りや飲食店の少ない区画では、酔った人やホームレスに絡まれることもあります。

安全な夜の過ごし方としては、できるだけ明るく開けた場所を選んで歩く、夜間の外出は21時までを目安に帰路につく、移動は信頼できる交通手段を使うなど、慎重な行動が求められます。

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地下鉄は夜22時以降に無人になる駅も多く不安定

ベルギーの主要都市では地下鉄(メトロ)やトラムが市民の足として機能していますが、夜間は利用者が減り、駅構内の治安状況が大きく変化することがあります。特に22時以降は、駅の出入口やホームが無人になるケースも多く、人気がない中での待ち時間に不安を覚える人も多いです。

実際に、夜遅くの駅構内では、スリや酔っ払い、ホームレスが徘徊するケースも報告されており、身の危険を感じたという声も少なくありません。また、一部の駅は治安の悪い地域に位置しているため、駅を出た直後に不穏な雰囲気を感じることも。

旅行者は、できるだけ夜の公共交通機関の利用を控え、移動は早めに済ませておくのがベストです。もしどうしても遅い時間の移動が必要な場合は、主要駅や人の多い車両を選び、ホームでひとりにならないよう心がけましょう。

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タクシーや配車アプリは正規車両かを必ず確認する

ベルギーのお祭り

夜間の移動でタクシーや配車アプリを利用するケースも増えると思いますが、車両の信頼性を確認することが非常に重要です。特に観光地や駅周辺では、「タクシー」と書かれていても正規の許可を得ていない“白タク”が客引きを行っていることがあり、料金トラブルや乗車中の危険行為につながるケースもあります。

正規のタクシーは、車体に認可マークがあり、メーターが装備されていることが条件です。また、Uberなどの配車アプリを利用する場合でも、到着した車両のナンバーや運転手の名前がアプリ上の情報と一致しているかどうか、乗車前に必ず確認しましょう。

さらに、乗車時はスマホを手元に持ち、現在地を常に把握しておくことが安心材料になります。信頼できる移動手段を選ぶことは、夜の外出でのトラブル回避に直結する重要なポイントです。

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ブリュッセルで治安が悪いとされる具体的な場所

ベルギーの首都ブリュッセルは、EUの主要機関が集まる国際都市としての顔を持ちながら、実はエリアによって治安の差が非常に大きい都市でもあります。

観光名所やビジネス街から少し離れるだけで、雰囲気や安全性が大きく変わるのが特徴です。この章では、旅行者が特に注意すべきとされるブリュッセル市内の具体的な危険エリアについてご紹介します。

北駅(Gare du Nord)周辺は昼夜問わず犯罪多発エリア

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この記事を書いた人

海外旅行中に起こりうる危険を未然に防ぐために、リアルな体験情報を発信する『リスクメイトブログ』を運営しています。私たちは、海外の危険情報を共有できるマップサービス「リスクメイト」を提供しており、危険度を色分けすることで、一目でリスクを把握できる仕組みを構築しました。さらに、実際にトラブルに遭遇した方々の投稿をもとに、具体的な対策や回避方法をお届けすることで、安全な旅をサポートします。「知らなかった」で済まされない海外のリスクを、できる限りわかりやすく伝え、旅行者が安心して旅を楽しめるよう、これからも情報を発信していきます。

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