古い歴史と芸術、洗練された都市文化で世界中の旅行者を惹きつけるヨーロッパ。その一方で、観光人気と比例して治安が悪化している地域も少なくありません。
現在では、都市によっては旅行者がスリ・詐欺・強盗などの被害に巻き込まれるリスクが高まっているのです。
この章では、旅行者が特に注意すべきヨーロッパの国・都市をランキング形式で5つご紹介し、各地で実際に起きているトラブルや、訪問時の注意点を具体的に解説します。

ヨーロッパ治安悪い国ランキング TOP5

ここでは、ヨーロッパの中でもとくに治安面で注意すべき国を、実際の旅行トラブル報告や現地の犯罪発生率などをもとに厳選し、TOP5としてご紹介します。
各国の代表的な都市と、旅行者が巻き込まれやすいリスクもあわせてお伝えします。
第1位:フランス(特にパリ)

「芸術の都」として世界中から人が集まるパリ。
しかし、観光都市であるがゆえにスリ・詐欺の集中スポットとなっており、特に旅行者が狙われやすい都市です。
- Gare du Nord(北駅)周辺や18区バルベス地区での集団スリ・置き引きが頻発
- エッフェル塔、ルーヴル美術館周辺での偽署名詐欺や「寄付金詐欺」が横行
- 夜間のシャトレ=レ・アル駅やピガール地区では薬物絡みの事件や暴行も多発
特に夜のメトロや駅周辺では、1人歩きは絶対に避けるべきエリアが多く存在します。
フランス
スリ・置き引き
訪問日
・・・・
投稿日
2024年11月21日
パリの地下鉄は危険だと聞いていたので警戒はしていました。しかし、スリはあっという間の出来事でした。まず、子供が近寄ってきて、その子供に気を取られていると、横の大人が物を落としたような素振りをしてしゃがみ込みました。そして、自分のズボンのポケットにおもむろに手を突っ込んできました。とっさに、その犯人の首を両足で押さえ込むと、次の駅に到着したのと同時に子供と一緒に逃げていきました。
フランス
スリ・置き引き
訪問日
・・・・
投稿日
2024年11月21日
パリの地下鉄駅構内で、ベンチに荷物を置いてスマートフォンを確認していた際に、隣に座っていた人物にバッグを持ち去られました。
荷物を置いたのはほんの数秒でしたが、目を離した隙を狙われました。
観光地では、荷物を手から離さないこと、座るときも必ず膝の上に置くことをおすすめします。


第2位:イタリア(特にローマ・ナポリ)

芸術と歴史が交差するイタリアは、スリ・置き引き・ひったくりの「技術」が非常に高いことで有名です。
- ローマ・テルミニ駅やバチカン市国周辺では子どもを使った集団スリが常態化
- ナポリ中央駅~スペイン地区周辺ではバイクによるひったくりが日中でも発生
- ナポリ旧市街(Spaccanapoli周辺)では強盗や詐欺の発生率が高く、観光客が標的にされやすい
ローマでもナポリでも、「話しかけてくる人=危険」と考えておくくらいがちょうどいい場面もあります。
イタリア
ぼったくり・詐欺
訪問日
・・・・
投稿日
2025年
ナポリ中央駅前で新型のiPhoneを格安で買わないかと路上で話しかけられます、動作なども確認させてくれて新品ですが、いざ購入すると箱に入れてくれるのですが、その時にすり替えられて中身は同じ重さの石鹸や石が入っています。
新品を格安で売るつもりはないので、見破ると売ってくれません。ナポリでは非常に有名な手口なのですが、旅行者は知らないことが多いのでご注意を。路上で声をかけられても無視が一番です。
また4,5人がテーブルを囲ってカップとボールを使った賭けをしており、のぞき込むと「君も参加しないか?」と熱烈に誘われますが、これも回りみなグルです。間違ってもお金をdして賭けたりしないようにしてください。
またナポリ全域ではスリ、ひったくりが多いので身の回りの持ち物は常に引っ張られたり、チャックを開けられたりしないように注意してください。

第3位:スウェーデン(特にマルメ)

北欧のイメージからは想像しにくいですが、スウェーデン南部に位置するマルメ市は国内で最も治安が悪い都市のひとつとして知られています。
- Rosengård(ローゼンゴード)地区では移民系ギャングの抗争が多発し、銃撃事件も発生
- 中央駅周辺では夜間に暴行・恐喝・盗難が発生しており、観光客の単独行動は危険
- Fosie地区やSeved地区では薬物・武器関連の犯罪が高頻度で報告されている
マルメに滞在する場合は、中心部から東側のエリアには近づかないのが基本ルールです。

第4位:ベルギー(ブリュッセル中心部)

EUの中心都市・ブリュッセル。政治的・国際的な施設が集まる一方で、観光エリアでは犯罪が集中しています。
- ブリュッセル中央駅~グランプラス周辺ではスリ・置き引き・観光詐欺が多発
- アンダーレフト地区(Anderlecht)やミディ駅周辺では暴行・車上荒らし・麻薬犯罪が頻繁に起きている
- サン=ジョス地区(Saint-Josse-ten-Noode)はベルギーで最も人口密度が高く、社会問題の多い地域として要注意
観光客はグランプラスに集中するため、犯罪グループにとっては絶好のターゲットが集まる「狩り場」となっています。
ベルギー
スリ・置き引き
訪問日
・・・・
投稿日
2025年
Rogier のメトロ駅の出口の階段を登っているとき、違和感を感じて後ろを振り返ると、私のチャック付きのボストンバッグを後ろからこっそり開けようとしている男がいました。私が気づくと、その男はヘラヘラ笑いながら去っていきました。幸い何も盗られませんでしたが、とても怖くて、大きな声を出すこともできませんでした。カバンはチャックの持ち手部分が前向きになるようには持ち、特にメトロ駅周辺では周囲に気を配るべきだと強く感じました。

第5位:ギリシャ(特にアテネ旧市街)

経済危機以降、ギリシャの一部都市では治安の悪化が進んでいます。
アテネはその代表例であり、観光客が多く訪れる旧市街でさえも注意が必要です。
- オモニア広場(Omonia Square)周辺は昼夜問わずドラッグやスリが横行
- モナスティラキ駅~プシリ地区(Psiri)は夜になると無人化し、強盗・暴行リスクが高まる
- ヴィクトリア駅(Victoria Station)周辺は移民キャンプが密集しており、トラブルが頻発
一歩間違えば、観光地から数百メートル離れただけで、まったく雰囲気の異なる「危険エリア」に踏み込んでしまう可能性があります。
ギリシャ
注意喚起
訪問日
・・・・
投稿日
2025年
真昼間にオモニア広場から徒歩10分圏内のホテルに向かって歩いていたたところ、路上にたむろしていた男性に話しかけられました。電話している男性も、前を通りがかったら通話したまま話かけてきました。反応してはいけないと思い無視したものの、2mくらいの距離を維持して話しかけながら着いてこられました。1人諦めてくれたと思ったら、また別の人が話しかけながら着いてくる…の繰り返しです。
ホテルのエリアは駅近辺よりもシャッター街になっているとのことだったので、「駅前でこの状態ならホテル近辺は無理だ」と危険を感じたため、タクシーを呼んでホテルまで行きました。
チェックイン後はパルテノン神殿や衛兵さんの交代などを見て観光を楽しみ、オモニア駅に戻ってきたのは16時。冬だったので日は沈んでしまっていたのですが、クリスマスマーケットもやっていて駅前が明るい雰囲気だったので大丈夫かと思いタクシーを呼んで帰ろうとしたところ、警察に呼び止められました。
警察官は少し怒ったような顔で「なぜこんな時間に外にいるのか」「宿泊先はどこなのか」聞いてきました。いままで職務質問などもされたこともないため戸惑いつつも、観光していたこと、これから駅前で夕飯を買ってホテルに帰ること、宿泊先のエリアを伝えました。すると警察の方はこの時間に宿泊先のエリアに行くのは危ないため、警察が送迎するか、せめてタクシーを呼ぶよう教えてくれました。警察の送迎はさすがに気まずかったためタクシーで帰ることにしたのですが、タクシーに乗り込むまで付き添ってくれました。
到着した時の雰囲気や、警察の方からの注意から気を引き締めることができ、何もなくホテルまで帰ることができました。
16時で警察に送迎を提案されるほど治安が悪いとは認識不足でした。日本や比較的安定している地域の感覚ではなく、治安の悪さがどんなものなのかしっかり理解していく必要があります。


ヨーロッパ諸国の治安が悪いとされる3つの理由

ヨーロッパにおける治安悪化は、単なる犯罪率の上昇だけでは語れません。
そこには、社会的な不均衡や都市部の構造、そして観光地化によって生まれた新たな問題が背景にあります。
この章では、ヨーロッパの中でも特に治安が悪化しやすい都市や地域に共通する、いくつかの根本的な要因を掘り下げて解説していきます。
移民問題や貧困格差が都市部での治安悪化に直結している
ヨーロッパでは長年にわたり、中東・アフリカからの移民・難民の受け入れが進められてきました。
しかし、受け入れ先の国や都市によっては、社会インフラや就労環境が整わず、若年層の失業や教育格差、地域対立が深刻化している現実があります。
こうした背景から、特定の地区(パリ18区のバルベス、マルメのローゼンゴード、ブリュッセルのアンダーレフトなど)では、若者を中心とした暴力事件・強盗・抗争が頻発しています。
このような「社会的に取り残されたエリア」が都市の中に点在しており、そこに足を踏み入れることで旅行者が巻き込まれるリスクが高まっているのです。
観光地としての人気がスリ・詐欺の温床になっている
ヨーロッパは世界有数の観光地であり、パリ・ローマ・アテネ・バルセロナなどには毎年数千万規模の観光客が集まります。
しかし、これほどの人の流れがあるということは、「観光客=お金を持っている、無防備」というイメージが犯罪者側にも定着しているということです。とくに多いのが、
- 観光地周辺での偽募金・署名詐欺
- 子どもを使った集団スリ
- 電車内やカフェでの置き引き
- 「ポリス」と偽ってくる財布チェック詐欺
といった、一見フレンドリーに近づいてくる「プロの犯罪者」たちの存在です。
旅行者にとって、「気を許してしまった瞬間にスられる」ような場面が多数あり、観光の華やかさの裏に犯罪が日常化している構造が見え隠れします。

警察力の届かない「グレーエリア」が存在する
ヨーロッパの都市は美しく整備されていますが、そのすべてに警察の目が行き届いているわけではありません。
実際、パリのピガールやマルメの郊外、アテネのオモニア広場周辺などでは、夜間は警察が巡回しない・遅れて対応する・通報しても対処されないといった声も多く聞かれます。
警察署があっても、
盗難届の受理に消極的
言語が通じない
「それくらいは日常茶飯事」として処理される
というように、旅行者にとっては「頼れる存在」とは言い難い場面もあります。
また、ギャングやドラッグ売買が絡むエリアでは、現地の人すら近づかない「無法地帯化したゾーン」が形成されていることもあるのです。
ヨーロッパの夜は危ない?危険エリアとよくある犯罪を紹介
ヨーロッパ旅行で意外と見落とされがちなのが、「夜間のリスク」への意識です。
昼間は観光客でにぎわっていた場所でも、日が暮れると様相がガラリと変わり、犯罪やトラブルが急増するということが少なくありません。
とくに警察の目が届きにくくなる夜の時間帯は、軽犯罪だけでなく暴力事件や性的被害が起きやすい傾向があります。
実際に旅行者のあいだで被害報告が多いのは、やはり大都市の繁華街や駅周辺。
以下では、特に夜に気をつけるべきエリアとその理由を、都市ごとに詳しく解説していきます。
夜のパリ北駅周辺やナポリ旧市街は特に危険
まず挙げられるのが、パリの「北駅(Gare du Nord)」とその周辺地域です。このエリアはユーロスターや長距離列車が発着する主要な交通拠点である一方、日没以降になると空気が一変します。
駅構内では警察の姿が減り、外には路上生活者や移民グループが集まりやすく、旅行者が孤立することもあります。また、スリだけでなく、薬物の売買や恐喝、暴力沙汰も報告されており、女性一人での通行は特にリスクが高いとされています。
同様に、イタリアのナポリ旧市街(スパッカナポリ周辺)も要注意エリアです。
昼間のにぎやかさとは裏腹に、夜になると観光客の姿が一気に減り、不良グループやバイクによるひったくり犯が活動を活発化させます。通りは入り組んでいて人通りも途絶えやすく、地元の人ですら避ける裏通りもあるほどです。
バルセロナのビーチ沿いは夜になると強盗の温床に
バルセロナは、昼間は海沿いの風景が美しく、レストランやカフェでのんびりできる人気スポットですが、夜になるとビーチエリア周辺で強盗やスリが多発する「裏の顔」を持っています。
特にバルセロネータ地区や、ビーチから徒歩圏内の路地裏では、旅行者がスマホを出していたり、酒に酔っていたりするところを狙って、複数人で囲い込んで荷物を奪うグループが出没します。昼間の穏やかさとのギャップが大きいため、旅行者が油断してしまい、ターゲットにされやすいのです。
さらに、警察に通報しても「夜のビーチではよくあること」と対応が遅くなるケースもあり、実質的な防御は自己責任となってしまっているのが現実です。
東欧の一部都市では夜間はほぼ無人エリアが多い
ポーランドやハンガリー、チェコといった東欧諸国も近年人気が高まっていますが、都市によっては「人がいないこと」が逆にリスクになるという状況もあります。
例えばブダペストやクラコフでは、観光地以外のエリアは夜になると一気に人通りがなくなり、人気のない駅前や広場に一人で立ち止まっているだけで、不審者に声をかけられたり、後をつけられたりするケースも報告されています。
こうした場所では、犯罪組織というよりも、個人や小規模なグループによる犯行が多く、警戒がゆるむと一瞬で巻き込まれてしまう危険があります。
街灯の数も少なく、タクシーや公共交通機関の運行も限られるため、宿泊先への移動手段も含めた事前の準備が不可欠です。
まとめ|ヨーロッパの中で一番治安が悪い国はフランス(パリ)
ヨーロッパは魅力にあふれる旅行先ですが、治安面では都市や時間帯によって大きな差があります。パリやナポリなどの観光都市ではスリや詐欺が多発し、夜間は危険度が増す場所も少なくありません。
一方で、アイスランドやポルトガル、スロベニアといった治安の良い国も存在し、安全に旅を楽しめるエリアも確実にあります。
大切なのは、治安データやランキングに頼りすぎず、現地の空気や文化、そして時間帯に応じた行動を意識すること。
警戒しすぎて楽しめない旅ではなく、リスクを理解したうえで、安心して充実したヨーロッパ旅行を楽しんでください。


