
リトアニアの治安は悪いのでは?
バルト三国への旅行を検討するとき、多くの人が最初に不安に感じるのがこの点ではないでしょうか。旧ソ連圏というイメージや、東欧=治安が不安という先入観から、「リトアニアは危ない国」と思い込んでいる方も少なくありません。
しかし結論から言えば、リトアニアはヨーロッパの中でも治安が良好な国のひとつです。世界平和度指数(GPI)でも上位に位置し、首都ヴィリニュスは「ヨーロッパで最も安全な首都のひとつ」とも評されています。とはいえ、日本と比べれば犯罪率は高く、観光客を狙ったスリや詐欺が存在するのも事実です。
この記事では、「リトアニア 治安 悪い」と検索した方が本当に知りたいリアルな安全情報を、最新の治安ランキング・具体的な注意点・エリア別のリスク・よくある質問まで総合的に解説します!
リトアニアの治安ランキング:世界の中での位置づけは?


「悪い」という漠然としたイメージを、まずは客観的なデータで検証してみましょう。治安を数値で比較できる代表的な指標が、グローバル・ピース・インデックス(世界平和度指数/GPI)です。
世界治安ランキングでのリトアニアの評価
2025年の世界平和度指数において、リトアニアは世界25位(スコア1.626)にランクインしています。これは調査対象となる約160カ国・地域の中でかなり上位であり、「治安が悪い国」どころか、世界的に見ればむしろ安全な部類に入る国です。
参考までに、経済大国であるアメリカやイギリスと比べても、GPIの順位ではリトアニアの方が上位(=より平和)に位置づけられる年が多く、「リトアニア=危ない」というイメージが実態とかけ離れていることがわかります。


他のバルト三国(ラトビア・エストニア)との比較
リトアニアはエストニア・ラトビアと並ぶ「バルト三国」のひとつです。3カ国のGPI2025の順位を比較すると、それぞれの安全性の違いが見えてきます。
| 国名 | GPI2025 世界順位 | スコア(低いほど安全) |
|---|---|---|
| エストニア | 22位 | 1.579 |
| リトアニア | 25位 | 1.626 |
| ラトビア | 36位 | 1.769 |
バルト三国の中ではエストニアが最も安全とされ、リトアニアが僅差で2番目、ラトビアが3番目という順位です。ただし3カ国とも世界的には十分に安全なレベルであり、「リトアニアだけが突出して治安が悪い」ということはありません。むしろ三国はいずれもEU・NATO・シェンゲン圏・ユーロ圏に加盟しており、社会インフラも安定しています。
欧州全体で見たときのリトアニアの安全性
ヨーロッパ全体で見ると、スリや置き引きが多発するイタリア・フランス・スペインといった南欧の観光大国と比べても、リトアニアは観光客を狙った犯罪の「アグレッシブさ」が控えめだと評価されています。強引な物売りやしつこいスリ集団は少なく、旅行者が過度に警戒し続けなければならないような雰囲気ではありません。
一方で、日本の外務省の情報によれば、リトアニアの一般犯罪率は日本と比較すると高い水準にあります(殺人・強盗・性犯罪などの発生率は日本の数倍)。つまり「ヨーロッパ基準では安全、日本基準では油断は禁物」というのが、最もフェアな評価です。
リトアニア旅行で気をつけるべき具体的なポイント


統計上は安全でも、旅行者が実際に被害に遭うのは「油断したとき」です。ここでは、リトアニアで特に注意したい具体的なシーンを3つに絞って解説します。
夜間の一人歩きは避けるべき場所と時間帯
ヴィリニュスやカウナスの中心部は、夜間でも人通りがあり比較的安全です。実際、首都ヴィリニュスでは「夜でも女性が一人で歩ける」と言われるほど落ち着いています。
ただし、観光エリアから一歩外れた人通りの少ない路地や、深夜のバス・鉄道駅周辺は要注意です。特に金曜・土曜の深夜は、繁華街でお酒に酔った人とのトラブルが起こりやすくなります。夜遅くに移動する際は、大通りを歩く・配車アプリ(Bolt など)を使うなど、暗く人気のない場所を避ける工夫をしましょう。
クレジットカード詐欺・ATM使用時の注意
リトアニアはキャッシュレス化が進んでおり、カード決済が広く普及しています。その一方で、スキミングやカード詐欺のリスクもゼロではありません。
- ATMは、路上の無人機よりも銀行の建物内や大型施設内のものを選ぶ
- 暗証番号を入力する際は、手で隠す
- 飲食店やバーでの会計時、身に覚えのない高額請求(ナイトスポットでの「ぼったくり」)に注意する
- 利用明細をこまめに確認し、不審な引き落としがあればすぐカード会社に連絡する
特に夜の繁華街のバーやクラブでは、料金体系が不明瞭な店での会計トラブルが報告されています。入店前に価格を確認する習慣をつけましょう。
地元の交通機関での注意点(特に長距離バスや電車)
バルト三国間を結ぶ長距離バスや鉄道は、旅行者が被害に遭いやすいスポットのひとつです。犯罪者は列車内で旅行者に親しげに話しかけ、世間話をしながら「金を持っていそうか」を見定めることがあると報告されています。
- 荷物は網棚に載せっぱなしにせず、貴重品は肌身離さず持つ
- 見知らぬ人から勧められた飲食物は口にしない(昏睡強盗の事例も)
- 混雑したバス停・駅構内ではスリに注意し、リュックは前に抱える
エリア別:リトアニアで注意が必要な場所と安全な地域


リトアニアは全土が一様に安全なわけでも、危険なわけでもありません。エリアごとの「歩き方」を知っておくことが、賢い旅の第一歩です。
ヴィリニュス旧市街(夜間の注意点)
世界遺産にも登録されているヴィリニュス旧市街は、迷路のように入り組んだ石畳の道が魅力です。日中は観光客で賑わい安全ですが、メインストリートのピリエス通り(Pilies通り)は、夏場の混雑時にスリが発生しやすいスポットとして知られています。
また、旧市街は道が細く入り組んでいるため、夜間に人気のない路地へ迷い込まないよう注意が必要です。ヴィリニュス大聖堂周辺では、「道を尋ねる」「体をぶつける」といった気を逸らす手口でスリを働くケースも報告されています。
カウナスの繁華街周辺の落とし穴
第二の都市カウナスも基本的には安全ですが、市庁舎広場(Town Hall Square)周辺では観光客を狙った置き引き・スリに注意が必要です。日中の観光は問題ありませんが、夜間の繁華街ではぼったくりバーやしつこい客引きに警戒しましょう。
観光地以外の地方都市での振る舞い方
観光ルートから外れた地方都市や郊外では、英語が通じにくくなり、また人通りが少ないぶん、いざという時に助けを求めにくい環境になります。派手な服装や高価な持ち物を見せびらかさない、夜間の外出は控えめにする、といった基本を守れば大きな問題はありません。地方はむしろ人が素朴で温かく、リトアニアの本当の魅力に触れられるエリアでもあります。
リトアニアならではの魅力|治安情報だけでは終わらない旅の発見


「治安が悪い」という不安の陰に隠れがちですが、リトアニアは日本人にとって特別な縁のある、知る人ぞ知る旅の宝庫です。安全対策を押さえたら、ぜひこの国ならではの体験に目を向けてみてください。
杉原千畝の「命のビザ」ゆかりの地・カウナス
カウナスには、第二次世界大戦中に約6,000人のユダヤ人難民を「命のビザ」で救った日本人外交官・杉原千畝の記念館があります。当時の領事館が博物館として公開されており、日本人であれば胸を打たれること間違いなしのスポット。リトアニアが親日的な国とされる背景のひとつでもあります。
5万本の十字架が並ぶ「十字架の丘」
シャウレイ近郊にある「十字架の丘」は、5万本を超える十字架が丘一面に立ち並ぶ、リトアニア最大の巡礼地です。ソ連時代に何度撤去されても人々が十字架を立て直し続けた「信仰と抵抗の象徴」であり、その圧倒的な光景は世界中の旅行者を惹きつけています。他のヨーロッパの国では決して見られない、リトアニアだけの絶景です。
世界遺産ヴィリニュス旧市街の歩き方
1994年に世界遺産へ登録されたヴィリニュス旧市街は、ゴシック・ルネサンス・バロックなどさまざまな建築様式が混在する「生きた歴史博物館」。石畳の小道をあてもなく歩き、隠れ家のようなカフェやアート工房を見つける——そんな「迷う楽しさ」こそ、この街の醍醐味です。治安の基本を守れば、女性の一人旅でも十分に楽しめます。
「リトアニア 治安 悪い」が気になる人のよくある質問(FAQ)


Q. リトアニアは危ないですか?
A. 世界平和度指数で世界25位(2025年)と、世界的にはむしろ安全な国です。凶悪犯罪に巻き込まれるリスクは低く、主要観光地は治安が保たれています。ただし日本と比べればスリや置き引きは多いため、貴重品管理などの基本的な対策は必要です。
Q. リトアニアで気を付けることは?
A. 最も多いのはスリ・置き引き・カード詐欺・夜間のぼったくりです。①貴重品は前に抱えるバッグに、②ATMは屋内のものを、③夜の繁華街ではお酒とぼったくりバーに注意、④長距離バス・電車では見知らぬ人の勧める飲食物を断る——この4点を押さえれば大きなトラブルはほぼ防げます。


Q. リトアニアの治安は女性の一人旅でも大丈夫?
A. 首都ヴィリニュスは「夜でも女性が一人で歩ける」と言われるほど落ち着いており、女性の一人旅も十分に可能です。ただし夜間の人気のない路地は避け、宿は旧市街や中心部の治安の良いエリアに取るのがおすすめです。
Q. リトアニアの物価は?現金とカードどちらがいい?
A. 通貨はユーロで、物価は西欧より安めですが近年上昇傾向です。キャッシュレス化が進んでおりカード決済がほぼどこでも使えますが、小さな店や地方に備えて少額の現金も持っておくと安心です。
Q. リトアニアで英語は通じますか?
A. 首都や観光地の若い世代を中心に英語は比較的通じます。ただし地方都市や年配の方には通じにくいこともあるため、翻訳アプリを用意しておくとスムーズです。日本語はほぼ通じません。


まとめ|リトアニアは「危険」ではないが、正しい知識で賢く旅を


「リトアニア 治安 悪い」というイメージは、データで見れば実態とは大きく異なる誤解だとわかります。世界平和度指数では世界25位、バルト三国の中でも上位で、ヨーロッパでは治安の良い国のひとつです。
とはいえ、日本ほど安全ではないのも事実。スリ・置き引き・カード詐欺・夜のぼったくりといった「旅行者が狙われる犯罪」への基本的な備えは欠かせません。逆に言えば、その対策さえ押さえておけば、杉原千畝ゆかりの地や十字架の丘、世界遺産の旧市街といった、リトアニアならではの唯一無二の体験を心から楽しめます。
正しい知識を武器に、過度に恐れず・油断せず。それが、リトアニアを賢く旅するための答えです。
※本記事の治安ランキングや犯罪統計は2025年時点の情報をもとにしています。渡航前には必ず外務省海外安全ホームページなどで最新情報をご確認ください。










