美しいビーチに心癒されるバリ、活気ある首都ジャカルタ…インドネシアは女性にも人気の旅先。
でも、「治安ってどうなの?」「一人でも大丈夫?」と不安に感じる方も少なくありません。
特にジャカルタは大都市ならではのトラブルもあり、現地の文化やマナーを知らずに出かけると、予想外のトラブルに巻き込まれることも。
この記事では、日本人女性が気をつけたいポイントを、
- 現地の治安事情から実際のトラブル事例
- 安全なエリア
- 交通手段の選び方
までわかりやすく解説します。インドネシア旅行の前にぜひチェックしておいてくださいね!
インドネシアで日本人女性が不安を感じやすい治安のリアル

インドネシアは「比較的安全な国」と言われることが多いですが、都市部を中心に女性旅行者が不安を感じる場面も少なくありません。
特にジャカルタのような大都市では、外国人観光客がターゲットになりやすいエリアもあるため、注意が必要です。
スディルマン通りやタムリン通りで起きやすいスリの手口
スディルマン通りやタムリン通りはジャカルタでも最も交通量の多いビジネス街ですが、昼夜問わずスリが多発することで有名です。特に混雑する歩道橋やバス停、信号待ちのタイミングでバッグを開けられたり、スマホをひったくられる被害が報告されています。

スリ犯は非常に手慣れていて、バッグのチャックを開けるのはほんの一瞬。2人組や3人組で行動していることが多く、気づいた時には貴重品がないということも…。
対策としては、リュックよりも前掛けバッグや斜めがけのショルダーバッグを使うこと、スマホは歩きながら使わず、立ち止まって周囲を確認してから取り出すようにしましょう。

観光客への声かけが多発するモナス広場と旧市街(コタ地区)
ジャカルタ観光の定番スポット、モナス(独立記念塔)周辺と旧市街コタは、現地の若者やガイドを装った人たちから頻繁に声をかけられるエリアです。
「どこから来たの?」「一緒に写真を撮ってもいい?」といった軽い声かけから始まり、しつこく付きまとわれたり、案内料を要求されたというケースもあります。時にはグループで近寄ってくることもあり、圧を感じることも。
こうした場所では、距離を保ちつつ、無理に関わろうとしないことが一番の防御策です。笑顔を見せてしまうと「興味がある」と受け取られやすい文化背景もあるため、反応は控えめに。
夕方以降に女性の一人歩きが避けられているエリア(クニンガン周辺の裏通りなど)
日中は賑やかなビジネス街でも、夕方以降に人通りが減ると様相が一変することもあります。特にクニンガン周辺の裏通りや小道は、街灯が少なく、ローカルな雰囲気が強くなるため、現地の女性でも夜間は一人で歩かないようにしているそうです。
現地在住の日本人女性からも「夕方以降はタクシー移動一択」「Grabの利用が一番安心」といった声が多く、夜に買い物や食事に出る場合は、人通りの多い大通り沿いで完結させるのが無難です。

ジャカルタで実際に報告された女性旅行者のトラブル例

SNSや旅行者のブログなどを見てみると、「まさか自分が」というようなトラブルに見舞われた女性たちの声がちらほら。
実際に起こったケースを知っておくだけで、似たような状況を避けやすくなります。
KRL(都市鉄道)ボゴール線での痴漢事例と時間帯
ジャカルタの都市鉄道KRL、特にボゴール線は通勤時間帯の混雑で有名です。女性専用車両が用意されているものの、
気づいたら混雑で男性も紛れ込んでいた
知らずに通常車両に乗ってしまい、不快な接触があった
という話もよく聞かれます。
とくに朝7〜9時、夕方17〜19時のラッシュ時は避けるのがベター。利用するなら、昼間の時間帯+女性専用車両を選びましょう。また、ホームや車内には案内が少なくわかりづらいため、現地の人に一言「Women only?」と確認すると安心です。
カフェやモールで頻発するスリ被害|油断した一瞬が狙われる
ジャカルタのような都市部では、一見安全そうに見える高級ショッピングモールやおしゃれなカフェでも、スリの被害が後を絶ちません。特に旅行者は「ちょっとスマホをテーブルに置いていただけ」「荷物を椅子に掛けていただけ」といった油断から、知らぬ間に貴重品を奪われてしまうことがあります。
実際に、高級モール内のカフェでスマホをテーブルに置いたままにしていたところ、隣席の人物にカバンで隠すようにして盗まれたという被害も報告されています。周囲の人にも気づかれないほど一瞬の出来事で、盗んだ相手はそのまま立ち去ってしまったそうです。
スリ犯は、観光客がリラックスしている隙を見逃しません。特にスマートフォンはインドネシア国内でも高級品に分類され、闇市場でも需要が高いため、ターゲットになりやすいのです。
- スマホや財布は必ず手元に持つ、またはバッグに収納しておく
- バッグは椅子の背ではなく、体の前にかけておく
- 席を立つときは、荷物を必ず持っていく
- 周囲の動きに常に目を配る
モールやカフェだからといって油断してはいけません。スリはプロの犯行であり、少しの油断が被害につながります。旅行中も「荷物から目を離さない」という基本を徹底することで、被害を未然に防ぐことができます。
Grabバイク利用時に運転手から連絡先を求められるトラブル

Grabバイク(バイクタクシー)は便利で安く、渋滞知らずの移動手段として人気です。ただし女性利用者からは、「降車後にLINEを聞かれた」「しつこくメッセージが来た」といったトラブルも報告されています。
もちろん、すべてのドライバーがそうではありませんが、距離感をわきまえない対応を受けたら、すぐにアプリから通報・ブロックしましょう。Grabには評価・通報システムがあり、運営が比較的迅速に対応してくれるので、泣き寝入りしなくて大丈夫です。
「ありがとう」や「親切だった」という気持ちはあっても、連絡先の交換は避けたほうが無難です。“いい印象”と“脈ありサイン”は別物と受け取られることもあるので、自分のペースをしっかり守りましょう。

イスラム文化を尊重しながら安全に過ごすためのマナーと服装

インドネシアは世界最大のイスラム教徒人口を抱える国。
特にジャカルタでは都市化が進んでいるとはいえ、宗教や文化への配慮を忘れないことが、安全かつ快適な旅のカギになります。ちょっとした服装や態度の違いが、トラブルを避ける大きな助けになるんです。
アバヤやロングスカートを取り入れた現地に馴染む服装例
現地の女性を見ると、ほとんどが肌の露出を抑えたゆったりとした服装。日本人旅行者が現地に溶け込みながら安心して過ごすためにも、以下のようなスタイルがオススメです:
- ロングスカート+七分袖シャツ+ストール
- ワイドパンツ+薄手の羽織(カーディガンやシャツ)
- ローカル市場やモスクに行くときは、アバヤ風のワンピース+スカーフで完璧!
特に肩・膝・鎖骨の露出は控えるのが基本です。ジャカルタではジーンズ+TシャツくらいならOKですが、観光地や宗教施設に行くときはきちんとした印象を大切に。
「服装を少し変えただけで、声をかけられる回数がぐっと減った!」という体験談も多数ありますよ。
笑顔や会釈が誤解を招く理由(現地男性の文化的認識)
日本では「笑顔」は礼儀のひとつ。でも、イスラム文化圏では“好意のサイン”と受け取られることもあるんです。たとえば、街で目が合った時にニコッと微笑んだり、軽く会釈したりすると、それが「話しかけてもいいんだ」と解釈されることも。
もちろん、全ての人がそう思うわけではありません。ただ、現地の文化を知らずに“親しみを込めた表情”が、意図しないコミュニケーションの入り口になることも。なるべくなら…
- アイコンタクトを避ける
- 無表情を装って通り過ぎる
- 笑顔ではなく軽いうなずき程度の対応
このように振る舞うと、トラブルのリスクを大きく下げることができます。
ラマダン期間中に避けるべき服装:ノースリーブ・短パン・派手な色
ラマダンは、イスラム教徒にとって最も大切な月。この期間中は、日中の飲食を断つほか、行動や言葉にも“慎み”が求められます。旅行者だからといって自由に振る舞ってしまうと、宗教的なタブーに触れてしまう可能性も。
とくに避けたい服装は次のとおり。
- ノースリーブやキャミソール
- ショートパンツ、ミニスカート
- 目立つ蛍光色やタイトすぎる服
ラマダン中は、“肌の露出”=“不敬”と受け取られる可能性が高まるので注意が必要です。また、公共の場での水分補給や食事も避けましょう。ホテルや観光施設内では問題ない場合が多いですが、周囲の状況をしっかり観察するのがマナーです。
ジャカルタで女性におすすめの安全な宿泊・滞在エリアと避けるべき場所

宿泊エリアの選び方は、旅の快適さと安全性に大きく影響します。
ジャカルタはエリアごとの雰囲気や治安に差があるため、「なんとなく安いから」「観光地に近いから」では選ばないことが大切。
女性の一人旅や友達同士の旅行でも安心できる、おすすめエリアをご紹介します。

治安・利便性が高いエリア:サトリアマンディリ、スナヤン、SCBD
「便利で安全な場所に泊まりたい!」という方におすすめなのが以下のエリアです。
外国人ビジネスマンも多く、洗練された雰囲気。高評価のホテルやアパートメントが多く、カフェやスーパーも充実。
ショッピングモール「Plaza Senayan」や高級ホテルが並び、治安面でも安心できる地区。
近代的なビジネス街で、道が広く街灯もしっかり。夜でも比較的人通りがあります。
どのエリアも交通アクセスが良く、Grabもスムーズに使えるため、女性旅行者には特に人気があります。
旅行者が避けているエリア:カンプンメラユ、タマン・スリ、北ジャカルタ港周辺
一方で、女性が避けた方がよいとされるエリアもいくつかあります。
ローカル色が強く、過去にテロ事件も発生。観光客が歩くには不安要素が多い。
歴史的には魅力ある場所ですが、夜になると人通りが少なく、スリや軽犯罪の報告あり。
港町特有の雰囲気があり、路地が入り組んでいて観光客には不向き。
いずれも「安宿が多いから泊まりやすい」と思われがちですが、夜間の治安や交通の便を考えると、避けた方が安心です。
夜間でも安心して歩ける場所:グランドインドネシア周辺と市庁舎通り
夜でもちょっと散歩したい、ディナー帰りに少し歩きたい…そんな時は、次のエリアが特におすすめです。
大型ショッピングモール周辺で明るく、人通りも多め。警備員も常駐していることが多く安心です。
官公庁が立ち並ぶエリアで、整備された歩道や常駐の警備があり、落ち着いた雰囲気。
いずれもタクシーやGrabがすぐに呼べる場所なので、夜遅くまで外出する場合でも比較的安心です。
ジャカルタで女性が安心して利用できる交通手段と危険を避けるポイント

ジャカルタは大都市ですが、公共交通がまだ発展途上な部分もあり、「どの移動手段を使うか」は旅行の満足度と安全性に直結します。
ここでは、女性旅行者が安心して使える交通手段や、避けたほうがいい乗り物について詳しくご紹介します。
女性専用車両があるKRLボゴール線(平日昼間の利用が安心)
KRL(都市鉄道)のボゴール線には、女性専用車両(Gerbong Khusus Wanita)があります。これが利用できるのは朝夕の通勤ラッシュ時が中心ですが、日中の空いている時間帯でも利用可能な駅が増えています。
- ホームの端にある「ピンクのライン」が女性専用車両の目印。
- 乗車時にわからなければ、駅員さんに「Women only?」と聞くのが◎。
- 混雑を避けたいなら、平日の午前10時〜午後3時頃の利用がベスト。
安心とはいえ、カバンは前に抱える、スマホは人目につかないように使うなどの基本的な対策は忘れずに。
安全性と信頼性が高い配車サービス:GrabCar、Blue Birdタクシー
タクシー利用でおすすめなのが、配車アプリ「Grab」と、老舗の「Blue Bird(ブルーバード)」タクシー。これらは料金が事前にわかり、トラブルも少ないのが特徴です。
- GrabCar(車タイプ)はドライバー情報が明確に表示され、ナンバーやルートもアプリで追跡可能。支払いもキャッシュレスOK。
- Blue Birdは街中で拾っても比較的安心で、ドライバーの教育水準が高く、外国人慣れしている人も多いです。
一方、路上でよく見かける「白タク」「メーターなしタクシー」には要注意。遠回りされたり、料金をふっかけられるトラブルが報告されています。
避けるべき交通手段:個人バイクOjekと深夜のアンコット(乗合バン)
- 個人が運営しているOjek(バイクタクシー)は、Grabに登録されていないバイク。メーターもなく、ドライバーの素性が不明なため、特に女性は避けるのが賢明です。
- アンコット(Angkot)は乗合ミニバンで料金は格安ですが、夜間や知らない路線での利用は避けたほうが無難。スリ被害の報告もありますし、降りるタイミングが難しいため、初めての旅行者にはハードルが高めです。
まとめ|インドネシア・ジャカルタを安全に旅するために女性が知っておくべきこと
インドネシア、とくにジャカルタは魅力たっぷりな都市ですが、女性旅行者には注意すべきポイントも多くあります。スリや声かけ、文化的な誤解など、ちょっとした油断がトラブルにつながることも。
でも大丈夫。
- 現地の文化をリスペクトした服装
- 安全な交通手段とエリアの見極め
- トラブル事例を知っておく備え
この3つさえ押さえておけば、一人旅でも安心して楽しめる都市になります。備えがあれば不安はグッと減るし、現地の人との交流もよりスムーズに。2025年、あなたの旅が素敵な思い出になりますように!