パキスタン旅行が危険と言われる理由は?女性にとって治安が悪いわけを宗教的価値観から解説

パキスタン旅行が危険な理由

中東や南アジアに興味を持つ旅行者の中には、「いつかパキスタンに行ってみたい」と考える方も少なくないでしょう。壮大な自然、歴史ある遺跡群、イスラム文化の深さなど、他の国では味わえない魅力がパキスタンには詰まっています。

ですが一方で、ネットやSNS、ニュースでは「パキスタンは危ない」「女性一人では行かないほうがいい」という声が根強く、実際に計画を立てかけたものの、不安になって断念したという人もいるかもしれません。

そこで本記事では、「なぜパキスタンは危険と言われるのか?」という疑問に対し、

・実際の事件や情勢に基づいた治安情報
・女性旅行者が直面しやすい文化的・宗教的リスク
・訪問にあたっての安全対策や心構え

などを、できるだけ具体的かつ中立的な視点からご紹介していきます。

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目次

パキスタン旅行が危険と言われる理由

パキスタンの風景

パキスタンは、日本人にとってあまり馴染みのない国かもしれません。
そのため、ニュースで目にする断片的な情報やSNS上の噂だけで「怖い国」という印象を持たれてしまいがちです。

しかし、そうしたイメージが完全な誤解とは言い切れないのも事実です。
実際に発生している事件や、現地の政治・宗教・治安状況から、“なぜ危険だとされるのか”を紐解いていきましょう。

テロ・誘拐・爆発事件が発生する地域が存在する

パキスタンでは、一部の地域で依然としてテロ組織による爆発事件や銃撃、誘拐といった重大事件が定期的に発生しています。

とくにアフガニスタン国境付近のカイバル・パクトゥンクワ州、バローチスターン州、北ワジリスタン地域などでは、過激派組織と治安部隊の衝突が続き、外国人旅行者の立ち入りは極めて危険とされています。

外務省のパキスタン

また、ジャーナリストや援助団体の職員などがターゲットになるケースもあり、観光目的の渡航者でも巻き込まれるリスクはゼロではありません。

たとえ「観光地であっても」、こうした不安定な地域に足を踏み入れると、情報が届かない、サポートが得られない、という事態に陥る可能性があります。

外務省も、これらの地域に関しては「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」を発出しており、事実上、一般観光客の立ち入りは推奨されていません。

パキスタン 危険・スポット・広域情報

2022年にパキスタンで日本人が巻き込まれた実際の事件がある

「実際に日本人が巻き込まれた事件がある」と聞くと、やはり一気に身近な危機感が高まります。
2022年、パキスタン国内で日本人がテロ事件に巻き込まれた事例が報じられました。
現地で活動していたビジネス関係者が武装勢力による車両攻撃を受け、同行していた現地ドライバーが死亡するという痛ましい事件です。

このように、パキスタンでの治安リスクは、単に「他人事」ではなく、日本人にも直接影響を及ぼす可能性があるという現実を突きつけています。

旅行者として現地に滞在する時間は短くても、交通機関・ホテル・マーケットなどで偶然居合わせることもあり得るため、常に「何が起こり得るか」を想定しておく必要があります。

政治的デモや宗教的対立が突然の暴動に発展することがある

パキスタン国内では、宗教的・政治的な緊張が日常的に存在しています。
特定の宗教指導者の発言や、政党間の対立がきっかけで、突発的なデモや暴動が発生するケースが多いのも特徴です。

特に金曜の礼拝後や宗教的な祝祭のタイミングでは、大規模な集会が行われ、そこから一気に暴徒化する可能性もあります。
現地の空気を知らない旅行者がその場に居合わせてしまうと、身の危険を感じることにもなりかねません。

また、宗教や王族に対する批判的な発言は、治安だけでなく法律的にも重大な問題に発展することがあります。
そうした背景を理解せず、無意識のうちに現地の価値観を踏みにじってしまうと、“文化の違い”では済まされないリスクに発展するのです。

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女性旅行者にとってパキスタンの治安は悪い!宗教的価値観の違いを解説

イスラマバードの記念碑

パキスタンを旅する女性にとって、最大のハードルとなるのは「文化と宗教による男女の役割の違い」です。
現地に根付くイスラム的価値観は、日常の振る舞い、服装、人との距離感、言葉遣いにまで影響を及ぼすため、無意識のうちに現地の人を不快にさせてしまうリスクもあります。

ここでは、女性旅行者が知っておくべき「宗教的背景」と「治安上の注意点」を具体的に見ていきましょう。

女性の社会的自由が制限されている宗教的背景

女性差別もある

パキスタンでは、イスラム教が人々の生活の中心にあり、特に女性に対しては厳格な社会的ルールが存在します。
多くの女性は、伝統的な衣服(シャルワール・カミーズ)を着用し、肌の露出を控え、外出時には男性の家族と同伴するのが一般的とされています。

これらの文化は、女性の行動範囲や自由を守るためのものという側面もありますが、外部から来た外国人女性にとっては大きな違和感となることもあります。
その違和感が、誤解や反感、さらには危険な状況に発展する可能性もあるため、事前の理解と配慮が不可欠です。

現地では、「外国人だから大目に見てくれる」ことも確かにありますが、それに甘えてしまうと“礼儀を知らない人”として扱われてしまうこともあるのです。

パキスタン北部で日本人女性がつきまとい被害に遭ったことも

実際に、日本人女性旅行者がパキスタンでトラブルに巻き込まれた事例も報告されています。
特に観光客の多いパキスタン北部の山岳地帯(フンザやギルギット周辺)では、

・しつこく話しかけられる
・一方的に写真を撮られる
・断ってもあとをつけられる

といった“つきまとい”被害が報告されており、女性が一人で行動することのリスクが指摘されています。

現地の一部男性にとっては、外国人女性=開放的、恋愛に積極的、という誤ったステレオタイプがある場合もあり、それがトラブルの引き金となることもあるのです。

こうした背景を知らずに、普通に歩いていたり、笑顔で接してしまったりすると、「好意がある」と誤解されるケースもあります。
それがストーカー行為や性的なトラブルに発展することもあるため、距離感をしっかり保つことが大切です。

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現地男性とのコミュニケーションは控えめが基本

日本では当たり前のように行われる「アイコンタクト」「笑顔での挨拶」「丁寧な応対」なども、パキスタンでは全く違う意味に受け取られてしまうことがあります。

特に女性から男性に対して笑顔を向けたり、親しげな態度で会話をすることは、「好意がある」「誘っている」と解釈されるリスクがあります。
そのため、女性旅行者は現地男性との接触において、

・視線はそらす(または短く)
・必要最低限のやりとりにとどめる
・できる限り通訳やホテルスタッフを通す

などの配慮が必要です。

一方で、現地の女性との交流は比較的スムーズに行えることが多く、親切で控えめな文化の中に温かさを感じることも少なくありません。

女性同士でのつながりを大切にしながら、無理のない距離感で現地社会に触れるのが、パキスタンでは最も安心な過ごし方の一つです。

女性旅行者が安全に過ごすために守るべき行動と服装

パキスタンを旅する女性がもっとも気をつけるべきポイントは、“目立たない”ことと“現地に敬意を払う姿勢を示す”ことです。

適切な対応
  • 長袖・長ズボン・ロングスカートを基本とする
  • スカーフを1枚持ち歩き、宗教施設や人の多い場所では頭にかぶる
  • 夜の外出は避け、日中も人の多い場所を選ぶ
  • 公共交通機関では女性専用スペースを利用する

このようなスタイルは「暑い」「面倒」と感じるかもしれませんが、実際に現地ではこの配慮が“自分の安全を守るための盾”になります。

服装一つで態度が変わることも多いため、最初から“現地の文化に敬意を示す姿勢”を持って接することが、トラブルを避ける最大のカギとなるのです。

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地域別に見るパキスタンの治安レベルと訪問時の注意点

デラワール砦

パキスタンには多くの魅力ある観光地が点在していますが、その一方で、地域によっては外国人の立ち入りが制限されている場所や、渡航自体が危険とされている場所もあります。

ここでは、旅行者が訪れる可能性の高い代表的な都市・地域を3つ取り上げて、それぞれの治安状況と注意点を詳しくご紹介します。

イスラマバードは相対的に安全だが注意点もある

イスラマバードの治安は安全だが注意が必要

首都イスラマバードは、パキスタンの中ではもっとも治安が安定している都市のひとつとされ、外国大使館や国際機関もこの都市に集中しています。
都市計画が整備されており、比較的きれいで落ち着いた雰囲気を持っています。

そのため、外国人旅行者にとっては「パキスタンの入口」として最も訪れやすいエリアとも言えるでしょう。
また、現地の治安部隊の監視体制も厳しく、観光客に対しても安全に配慮された環境が整っています。

ただし、「安全」と言っても、あくまで“パキスタンの中では”という前提つきです。
政治的デモや一時的な治安悪化が突然起こることもあるため、滞在中は最新情報をチェックする習慣が求められます。

また、夜間の外出や人通りの少ないエリアには注意が必要であり、複数人での行動・信頼できる宿泊施設の選定はマストです。

ラホールの混雑地帯は盗難リスクあり

ビビのモスク

ラホールはパキスタン第二の都市であり、歴史的な建造物やイスラム建築、ローカルマーケットが魅力の観光都市として知られています。
特にバードシャーヒー・モスクやラホール城などの世界遺産級のスポットは、旅行者にとって大きな見どころでしょう。

しかし、ラホールは人口が非常に多く、交通渋滞や人混みも激しいため、スリや置き引きといった軽犯罪のリスクが高い都市でもあります。
観光地では外国人をターゲットにした「写真を撮ろう」「案内するよ」と近づいてくる“自称ガイド”にも注意が必要です。

また、文化的に魅力的な都市であるがゆえに、宗教行事やパレードなども多く開催されますが、それが突然のデモや混乱に発展するケースもゼロではありません。

ラホールを訪れる際は、

目立たない服装を心がける
カバンは体の前で持つ
貴重品を分散させて携帯する

といった基本的な防犯対策を怠らないことが重要です。

治安が著しく悪い地域は絶対に避けるべき

パキスタン国内には、観光客が決して立ち入ってはいけないエリアも存在します。
以下の地域は、治安が不安定でテロや誘拐のリスクが非常に高く、外務省も渡航中止を強く勧告しているエリアです。

  • バローチスターン州(特にクエッタ周辺)
  • カイバル・パクトゥンクワ州(ペシャーワル周辺)
  • ワジリスタン地域およびアフガニスタンとの国境地帯

これらの地域では、現地住民でさえも自由に移動できない状況が続いており、外国人が誤って入り込むことで誘拐や爆破事件に巻き込まれるリスクが極めて高いです。

また、交通インフラや医療施設も未整備な場所が多く、トラブルに巻き込まれた場合の対応も期待できません。
安全対策というレベルではなく、「そもそも行かない」という判断が最も賢明です。

事前にしっかりと地図で危険エリアを把握し、予定ルートに含まれないようにすることが、旅行計画の段階で必要です。

パキスタン旅行前に必ず確認すべき安全対策

ブランコで遊ぶ子供だち

パキスタンは文化的・宗教的に非常に豊かな国である一方、社会情勢や治安の不安定さからくるリスクも多く抱えている国です。
だからこそ、「行くかどうか」ではなく、「どう備えて行くか」が大切なポイントになります。

旅行者として最低限確認しておくべき4つの安全対策を、順番に見ていきましょう。

外務省によるパキスタンの最新渡航情報を活用する

まず、出発前に必ず確認すべきなのが、日本の外務省「海外安全ホームページ」です。
ここでは、地域ごとに最新の治安レベル(レベル1〜4)が示されており、

・どの地域が「不要不急の渡航は止めてください」なのか
・どの地域が「渡航中止勧告(レベル3〜4)」なのか

を具体的に把握することができます。

また、政情不安やテロ発生など、突発的な事案があった際には随時情報が更新されますので、出発前・滞在中ともに定期的なチェックが必要です。

さらに、外務省の「たびレジ」に登録しておけば、現地で危険情報が発信されたときに自動でメール通知が届くため、これもぜひ活用してください。

海外の危険情報マップ「リスクメイト」を確認する

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日本の外務省情報に加えて、民間が運営する海外リスク情報共有サービス「RiskMate(リスクメイト)」の活用も非常に有効です。

このサービスでは、世界中の旅行者や駐在員が実際に体験した危険やトラブルをマップ上に投稿しており、

・「この場所でスリにあった」
・「特定の時間帯は女性一人で歩くのは危ない」
・「このタクシー会社は不当な請求をしてくる」

といった“現地のリアル”を知ることができます。

特にパキスタンのような情報の少ない国では、こうした旅行者同士の口コミ的な情報がリスクを未然に防ぐ鍵になることも多いです。

現在地の近くで発生した投稿を確認しながら行動すると、危険を避けやすくなります。

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渡航に必要なビザ・治安確認・現地移動手段を厳選する

パキスタンはビザが必要な国であり、観光目的でも事前のオンライン申請(eVisa)が必要です。
手続きに時間がかかることもあるため、余裕を持って出発の3〜4週間前には申請しておきましょう。

また、ビザ取得の際には、渡航先や宿泊先の詳細も入力する必要があるため、旅行計画はかなり前から具体的に組んでおく必要があります。

あわせて確認しておきたいのが、現地での移動手段です。パキスタンでは、公共交通機関の整備が不十分であることから、

・ホテルで手配した専属ドライバーを利用する
・信頼できる配車サービス(Careemなど)を使う

といった方法が推奨されます。

道端での流しのタクシーや不明な乗り合いバスの利用は、誘拐や盗難のリスクが高まるため避けましょう。

緊急時に使える現地の連絡先と保険を確保する

海外旅行では万が一に備えて、緊急時の連絡先を事前にメモして持参しておくことが大切です。
特に以下のような情報は、スマホだけでなく紙でも控えておくことをおすすめします。

  • 在イスラマバード日本国大使館の電話番号・所在地
  • 加入している海外旅行保険の緊急サポート窓口
  • 宿泊先の住所・連絡先
  • 現地で連絡を取れる知人・サポート団体の連絡先

また、病気や事故に備えての保険加入は絶対に欠かせません。
医療レベルにばらつきがあり、都市部以外では適切な処置が受けられない可能性もあるため、緊急搬送や通訳サポートが含まれた保険プランを選んでおくと安心です。

まとめ|パキスタン旅行は危険?文化理解と万全な準備で安全を確保

「パキスタンに行ってみたいけど、危ないんじゃないか…」
そんな不安を抱えるのは当然です。実際に、一部の地域ではテロや誘拐事件が続いており、外務省も渡航中止を勧告するエリアが存在します。

とくに女性旅行者にとっては、宗教的・文化的な価値観の違いが、予期せぬトラブルの原因になりやすいという事実もあります。けれど、その一方で

・首都イスラマバードやラホールのように、比較的安全で文化的に豊かな都市もある
・外務省やリスクメイトの情報を活用し、危険地帯を避けることでリスクを大幅に下げられる
・服装や振る舞いに配慮し、現地文化に敬意を払えば、歓迎されることも少なくない

つまり、パキスタン旅行は「危険だからやめるべき」ではなく、「正しく知って、備えた上で判断するべき」旅先だということです。

リスクをゼロにすることはできません。
しかし、リスクを知り、それに対する準備ができれば、パキスタンの旅は一生忘れられない体験になる可能性を秘めています。

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この記事を書いた人

海外旅行中に起こりうる危険を未然に防ぐために、リアルな体験情報を発信する『リスクメイトブログ』を運営しています。私たちは、海外の危険情報を共有できるマップサービス「リスクメイト」を提供しており、危険度を色分けすることで、一目でリスクを把握できる仕組みを構築しました。さらに、実際にトラブルに遭遇した方々の投稿をもとに、具体的な対策や回避方法をお届けすることで、安全な旅をサポートします。「知らなかった」で済まされない海外のリスクを、できる限りわかりやすく伝え、旅行者が安心して旅を楽しめるよう、これからも情報を発信していきます。

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