フィリピンは、エメラルドグリーンの海や白砂のビーチが広がる南国の楽園として、日本人にも人気の高い旅行先です。
セブ島やボラカイ島などのリゾートは世界中から観光客を集め、英語が通じる手軽さも人気の理由の一つです。
しかし、その美しい景色の裏には、旅行者が必ず知っておくべき複数の治安リスクが潜んでいます。
フィリピン
強盗・窃盗
訪問日
2020年
投稿日
2026年
睡眠薬強盗の被害に遭いました。現地で裕福そうな高齢夫婦に話しかけられ、流れで一緒に行動することになり、最終的に相手の家へ連れていかれ眠らされ金品を奪われました。
外務省のデータによると、フィリピンの一部地域には「渡航中止勧告(レベル3)」が出ており、東南アジアの中でも治安への注意が特に必要な国の一つです。
この記事では、リスクメイトに集まる海外危険情報をもとに、フィリピンの治安がなぜ悪いのか、その根本的な理由を5つに整理し、具体的な危険エリアと旅行者向けの安全対策を詳しく解説します。
リスクメイト笑顔この記事ではフィリピンの治安が悪い理由を5つに整理して解説します!安全対策もセットでチェックしてください。
フィリピンの治安データ【最新2026年版】
まずはフィリピンの基本的な治安状況を数値で確認しましょう。
以下はリスクメイトが最新の国際データをもとにまとめた治安指標です。
| 指標 | 数値・内容 |
|---|---|
| 殺人発生率 | 約4.3人/10万人(2024年) |
| 外務省危険情報レベル | レベル2〜3(ミンダナオ島・スールー諸島はレベル3) |
| 犯罪多発都市数 | 3都市以上(マニラ、ダバオ、コタバト等) |
| 誘拐・強盗・窃盗件数 | 高頻度(特に観光客を狙った犯罪) |
| 国際治安評価 | 4.2/10 |
東南アジアの国々と比較した場合、フィリピンはミャンマーに次いで治安が悪い国2位に位置します(リスクメイト調べ・2026年版)。
特にミンダナオ島南部やスールー諸島はイスラム系武装勢力の活動が続いており、外務省がレベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)を発令しているエリアも存在します。


フィリピンの治安が悪い5つの理由





フィリピンの治安問題には、歴史的・社会的・政治的な複合的要因があります。順番に解説していきます。
①武装勢力と地域紛争(ミンダナオ島・スールー諸島)
フィリピンの治安が悪い最大の要因が、ミンダナオ島南部とスールー諸島に活動するイスラム系武装勢力の存在です。
「アブサヤフ」を代表とするこれらのグループは、長年にわたって誘拐・爆発物テロを繰り返しており、外国人観光客も標的にされるケースが報告されています。
また、ミンダナオ島ではモロ・イスラム解放戦線(MILF)などの分離独立運動が長期化した歴史があり、政治的解決の過程でも暴力的事件が発生してきました。
この地域における武装勢力の存在は、フィリピン全体の治安評価を大きく引き下げる要因となっています。
- アブサヤフ等のイスラム系武装勢力による誘拐・テロ
- 爆発物を使った無差別テロ事件
- 外務省レベル3(渡航中止勧告)エリアが複数存在
- マレーシア東部サバ州への武装勢力の越境活動も報告
②経済格差と貧困が犯罪の温床に
フィリピンは急速な経済成長を遂げてきた一方で、都市部の富裕層と農村・スラム地区の貧困層の格差が依然として大きい国です。
マニラ首都圏には低所得層が集まるエリアが多く存在し、生活苦から来る窃盗・強盗などの犯罪が多発しています。
観光客は現地の人々と比較して裕福に見られることが多く、スリ・ひったくり・強盗の格好のターゲットになりやすい状況があります。
特にマニラ市内の繁華街や公共交通機関周辺では、スリや置き引きの被害報告が後を絶ちません。
③麻薬問題と「麻薬戦争」の影響
フィリピンは東南アジアの麻薬流通ルートの一翼を担う国であり、麻薬の密売・消費が深刻な社会問題となっています。
かつてのドゥテルテ政権下では「麻薬戦争(War on Drugs)」として強硬な取り締まりが行われ、超法規的手段による多数の死者が出たことで国際社会から批判を受けました。
こうした背景により、夜間の繁華街や歓楽街では麻薬がらみのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
麻薬組織に絡んだ暴力事件や誘拐は現在も発生しており、フィリピンの治安悪化の根深い原因の一つとなっています。
- 夜間の繁華街での薬物がらみのトラブル
- 飲食物に薬を盛られる被害(デートドラッグ)
- 麻薬組織に絡んだ暴力・誘拐事件
- 麻薬所持は厳罰(禁固刑〜無期懲役)のリスクあり
④誘拐・強盗・組織犯罪のリスク
フィリピンでは、観光客や外国人を標的にした誘拐事件が東南アジアの中でも特に多い国として知られています。
ミンダナオ島・スールー諸島での武装勢力による「身代金目的の誘拐」はもちろん、都市部でも「タクシーに乗ったら見知らぬ場所に連れていかれた」「ATMで現金を引き出させられた」といったケースが報告されています。
偽タクシーや配車詐欺は観光客の定番トラブルです。
正規のメータータクシーのふりをした車が割増料金を要求したり、人気のない場所で荷物を奪ったりするケースが繰り返し発生しており、空港や観光地周辺では特に注意が必要です。
⑤政治的腐敗と法執行機関への不信感
フィリピンでは、警察や地方行政の腐敗が長年の社会問題となっています。
一部の警察官が犯罪グループと癒着しているケースが報告されており、「警察に相談しても解決しない」「被害が拡大した」という声もあります。
法の支配が十分に機能しない地域では、犯罪グループが治安の「空白地帯」を利用して活動を拡大します。
統治機能の弱さが、フィリピンの治安悪化の構造的な原因の一つとなっているのです。




特に危険なエリア・都市





フィリピンは地域によって治安の差が非常に大きい国です。渡航前に必ずエリアを確認しておきましょう。
ミンダナオ島・スールー諸島(外務省レベル3)
フィリピン南部のミンダナオ島、スールー諸島、バシラン島は、外務省からレベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)が発令されているエリアです。
イスラム系武装勢力による誘拐・爆発物テロが継続的に発生しており、観光目的であっても渡航は強く控えることが推奨されています。
- アブサヤフ等による外国人誘拐事件が継続発生
- 爆発物テロによる無差別被害のリスク
- 外務省危険情報レベル3(コタバト市、スールー州等)
- ダバオ市周辺も一部レベル2相当の注意が必要
マニラ(首都圏)
フィリピンの首都マニラおよびその首都圏(メトロマニラ)は、観光客が最も多く集まるエリアでもあり、観光客を狙った強盗・スリ・詐欺の件数も多い地域です。
特にエルミタ、マラテ、キアポなどの繁華街や公共交通機関(ジープニーや路線バス)周辺での犯罪が報告されています。
一方、BGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)やマカティ市の中心部は比較的治安が整備されており、高級ホテルやショッピングモールが集まるエリアは安全性が高い傾向にあります。
ただし、夜間の一人歩きや人気のない路地への立ち入りには常に注意が必要です。
- 偽タクシー・配車詐欺による過剰請求・強制連行
- 公共交通機関でのスリ・置き引き
- 「友達のふり」をして近づく詐欺
- 夜間の繁華街での薬物・暴力トラブル
フィリピン
スリ・置き引き
訪問日
2019年
投稿日
2026年
セブマクタン空港に行く途中、ジプニー(現地の乗り合いバス)の中でiPhoneをスられました。混雑した車内での死角を利用した典型的な手口です。
フィリピン
ぼったくり・詐欺
訪問日
2026年
投稿日
2026年
アヤラモール近くのお土産屋さんでブレスレットを購入しました。最初に言われた金額より高く請求され、日本人を狙ったぼったくりの被害に遭いました。
フィリピン旅行の安全対策





しっかりと対策をすれば、フィリピンも安全に楽しむことができます!出発前に必ずチェックしておきましょう。
- ミンダナオ島・スールー諸島には渡航しない(レベル3エリア)
- 配車アプリ(Grab等)を積極的に活用し、路上タクシーは避ける
- 夜間の一人歩き・人気のない路地への立ち入りを避ける
- 見知らぬ人からの飲食物は受け取らない(薬物混入のリスク)
- 貴重品はネックポーチや腹巻型財布に収納する
- 路上でのスマートフォン操作は最小限にする
- 出発前に外務省の最新危険情報を必ず確認する
- リスクメイトで現地のリアルタイム危険情報をチェックする
フィリピン
強盗・窃盗
訪問日
2017年
投稿日
2026年
SMモール・オブ・アジアの美容室でクレジットカード払いを頼むと、店員がカードを奥へ持ち込み1〜2分で戻ってきました。後日、身に覚えのない不正利用が発覚しました。




まとめ:フィリピンは治安が悪い?旅行は危険?
フィリピンの治安が悪い理由を5つの観点から整理しました。
武装勢力の問題、経済格差、麻薬問題、組織犯罪、そして政治的腐敗——これらの要因が複合的に絡み合い、フィリピンは東南アジアの中でも治安への注意が特に必要な国となっています。
ただし、「フィリピン全土が危険」というわけではありません。危険なのは主にミンダナオ島南部やスールー諸島であり、セブ島やボラカイ島などの主要観光地は適切な対策を取れば安全に旅を楽しむことができます。
大切なのは、事前に危険情報を収集し、危険エリアを避け、現地でも常に注意を払う姿勢です。
リスクメイトでは、世界中のあぶない場所や事件を地図で確認できます。
フィリピン旅行の計画を立てる前に、ぜひリスクメイトで最新の現地情報をチェックしてみてください。
(本文中の情報は執筆時点のものです。
最新の状況は外務省海外安全ホームページ等で必ずご確認ください。)










