神秘的な砂漠の国、サウジアラビア。
「ビジョン2030」の改革により観光客の受け入れが進み、日本人旅行者の訪問も増加しています。
しかしその一方で、女性旅行者にとっては服装・行動・宗教的ルールなど、他の国とは大きく異なる点が数多く存在します。
この記事では、2026年最新の外務省危険情報をもとに、サウジアラビアの治安状況と女性旅行者が特に知っておくべき注意事項を徹底解説します。
リスクメイト笑顔サウジアラビアは正しい知識を持って訪れれば安全に観光できる国です。でも女性ならではのリスクと注意点をしっかり押さえておくことがとても大切。この記事でまるごと確認していきましょう!
サウジアラビアで女性旅行者が特に注意すべきリスク


サウジアラビアでは、イスラム教の教義に基づく厳格な社会規範が女性の行動を大きく制約します。
日本では当たり前の行動が、現地では不適切または違法とみなされる場合があります。
特に女性旅行者は、以下のリスクについて事前にしっかり把握しておきましょう。
公共の場での痴漢・身体的接触被害
外務省の危険情報には、モールやショッピングセンター等で外国人女性が身体を触られる等の被害が発生しているとの記載があります。
これは現地文化において、外国人女性が「ルールを知らない」とみなされることで標的になりやすいためです。
肌の露出が多い服装、スカーフなしでの外出は、性犯罪を誘発するリスクがあると現地の専門家からも指摘されています。
日本と同様の感覚で行動することは、サウジアラビアでは通用しない点を必ず理解してください。
サウジアラビア
傷害/殺人
訪問日
2025年
投稿日
2026年
バングラデシュ人男性が家族間のトラブルを理由に、バス停で降車した妻を刃物と酸で襲撃。妻と別の女性1人が死亡し、複数人が負傷した…
服装をめぐる文化的ルールと摘発リスク
2023年以降、外国人女性へのアバヤ(全身を覆う黒いローブ)着用の法的義務は撤廃されました。
しかし、文化的・社会的な観点から着用が強く推奨されており、特に保守的な地域や宗教施設では肌露出が多い服装は現地の人から強い非難を受ける可能性があります。
- ゆったりとした長袖・長ズボンまたはロングスカートを着用する
- アバヤまたは薄手のカーディガンを常に携帯する
- ヒジャブ(スカーフ)は保守的なエリアや宗教施設では着用する
- ノースリーブ・ミニスカート・水着(海岸以外)は着用しない
- 現地の服装に合わせた落ち着いた色調を選ぶ
SNS・写真投稿でのトラブルと逮捕リスク
サウジアラビアは絶対王政の国家であり、王室・政府・宗教への批判的な投稿は逮捕・拘束の対象となります。
外国人であっても例外ではなく、過去にはSNSでの軽いジョークが「国家侮辱罪」に問われた事例もあります。
また、政府機関・軍事施設・モスク・女性や家族連れの一般人を無断で撮影する行為も厳しく制限されています。
旅行中の写真投稿には細心の注意を払い、政治的または宗教的に敏感な内容は絶対に発信しないでください。
男性スタッフとの接触・単独行動の注意点
サウジアラビアでは、家族以外の男性との不必要な接触を避ける文化が根強く残っています。
ホテルのチェックインや観光施設の受付では、男性スタッフと適切な距離を保つことがマナーです。
女性の単独外出は法律上は認められていますが、夜間の一人歩きや人通りの少ない路地への立ち入りは避けることを強くおすすめします。
移動は可能な限り信頼できる配車アプリ(UberやCareem)を利用しましょう。



リヤドやジェッダの商業エリアは女性一人でも歩ける場所が増えています。でも夜間の単独外出は特に注意が必要。移動はアプリ系タクシーを活用するのが安心ですよ!
サウジアラビアで女性が安全に旅するための服装と行動マナー


サウジアラビアを女性が安全に旅するためには、現地の文化と宗教的ルールを深く理解した上で行動することが不可欠です。
「知らなかった」では通用しない国であることを念頭に置き、以下のマナーを事前にしっかり覚えておきましょう。
アバヤ・スカーフの着こなしと文化的意義
アバヤは現地の女性が日常的に着用する黒いローブで、イスラム文化において女性の品位と信仰の象徴とされています。
外国人女性に対する法的義務はありませんが、アバヤを着用することで現地の文化への敬意を示すことができ、不必要なトラブルを回避する効果もあります。
近年のリヤドやジェッダでは、カラフルでおしゃれなデザインのアバヤも広く販売されており、旅のファッションとして楽しむ旅行者も増えています。
スカーフは常時着用の義務はありませんが、モスクや保守的な地域では必ず持参・着用してください。
公共の場での振る舞い(混合施設・男女分離空間)
サウジアラビアでは、レストラン・公共交通機関・公園など多くの公共施設で男女分離エリアが設けられています。
ルールを知らずに男性専用エリアに入ってしまうと、周囲の視線や注意を受けることになるため、掲示物や案内サインをよく確認してください。
- レストラン:「ファミリーエリア」と「独身男性エリア」に分かれている。女性はファミリーエリアを利用する
- 公共交通機関(バス・地下鉄):女性専用車両が設けられているため、誤って男性専用車両に乗らないよう注意
- ショッピングモール:女性専用フロアやトイレを利用する
- 公共の場でのスキンシップ:手をつなぐ程度は許容されるが、過度なスキンシップは控える
礼拝時間・金曜休日に合わせた行動計画
イスラム教では1日5回の礼拝(サラート)が義務とされており、礼拝時間中は多くの商業施設が数十分間クローズします。
女性が施設内で買い物中に突然シャッターが閉まる、というケースも珍しくありません。
また、金曜日はイスラムの安息日であり、午前中から午後の礼拝時間帯(概ね午後2時頃まで)にかけて多くの店が閉まります。
観光計画を立てる際は、礼拝時間と金曜休日を事前に確認し、余裕を持ったスケジュールにすることをおすすめします。
サウジアラビア
その他
訪問日
2024年
投稿日
2026年
ジェッダ南部のアルアジャウィード山で散歩中の男性が、薬物を勧めてきた人物を通報しようとした際に銃撃され死亡。容疑者のエチオピア人2人が逮捕された…




サウジアラビアで禁止されている主な行為
サウジアラビアでは、イスラム教の戒律(シャリーア)に基づいた法律が日常生活のあらゆる場面で適用されます。
旅行者にも例外なく適用されるため、「知らなかった」では済まないケースが多くあります。
非イスラム教徒のメッカ・マディーナ中心部への立入禁止
メッカとマディーナのハラーム地区(聖域)への非イスラム教徒の立ち入りは法律で禁止されています。
高速道路の分岐点や空港には「Non-Muslims Not Allowed」の標識が設置されており、誤って立ち入った場合は逮捕・国外退去・再入国禁止という重大な処分が下されることもあります。
アルコール・不適切物の持ち込みと所持
サウジアラビアではアルコールの販売・所持・消費がすべて禁止されています。
免税店で購入したお酒であっても、入国時に所持しているだけで処罰の対象となります。
- アルコール飲料(免税品含む)
- 豚肉・豚肉加工品
- ポルノ雑誌・露出の多い雑誌・成人向けコンテンツ
- 他宗教の布教物(聖書・十字架等)を公共の場で使用・配布する行為
- 薬物・麻薬類(極めて厳しい刑罰の対象)
ラマダン中の公共の場での飲食・喫煙禁止
イスラム教の断食月「ラマダン」期間中、日の出から日没まで公共の場での飲食・喫煙は禁止されています。
外国人旅行者に断食の義務はありませんが、公共の場でこれらを行うと不敬行為とみなされ、罰せられる可能性があります。
ホテルの部屋などプライベートな空間での飲食は問題ありません。
ラマダン期間中の訪問には、現地の文化への最大限の敬意を示すことが求められます。



渡航前に外務省の海外安全情報を必ず確認してください。イエメン国境地帯は現在も危険レベルが高く、絶対に近づかないようにしましょう!
サウジアラビアの治安状況【2026年最新】


サウジアラビアは中東有数の経済大国であり、政府による治安維持体制は非常に強固です。
とはいえ、地域によって危険レベルが大きく異なるため、渡航前に必ず最新の危険情報を確認する必要があります。
外務省が発表する危険情報レベル(2026年7月時点)
外務省は2026年7月時点で、サウジアラビア国内を複数の危険レベルに分類しています。
2026年2月のイランへの軍事攻撃とその後の緊張を受け、一時的にリヤド州・東部州の危険レベルが引き上げられましたが、6月の米・イラン合意以降は一部が引き下げられています。
- レベル3(渡航は止めてください):ジャーザーン州、アシール州、ナジュラーン州、イエメンとの国境地帯
- レベル2(不要不急の渡航は止めてください):リヤド州(首都リヤド含む)、東部州、イラクとの国境地帯
- レベル1(十分注意してください):上記以外の全土
イエメン国境地帯のミサイル・軍事衝突リスク
サウジアラビア南部のイエメン国境付近は、フーシ派(イエメン武装勢力)によるミサイル・ドローン攻撃が繰り返し発生している地域です。
ジャーザーン州・アシール州・ナジュラーン州は外務省のレベル3(渡航禁止)エリアであり、観光目的での訪問は絶対に避けてください。
また、イラクとの国境に近い北東部は、イラクの治安不安定と武装勢力の流入リスクから、レベル2が設定されています。
これらの国境地帯への接近は、旅行者であっても命に関わるリスクがあります。
東部州カティーフの宗派対立リスク
東部州のカティーフ地区は、シーア派住民と国教であるスンニ派政府との間で歴史的な緊張が続くエリアです。
過去には警察と市民の衝突が発生しており、外務省もアメリカ政府も最高レベルの「渡航中止」を同地区に設定しています。
東部州はサウジアラビア最大の石油産出地域であり、石油施設が集中しているため、テロ攻撃のターゲットになる可能性もある点に注意が必要です。
サウジアラビア
傷害/殺人
訪問日
2025年
投稿日
2026年
エジプト人居住者が大学元教授の自宅に侵入し、被害者をナイフで16回刺して殺害。さらに妻にも重傷を負わせた。犯人の死刑執行が2025年に報じられている…
一般犯罪(置き引き・車上荒らし)の注意点
サウジアラビアは治安当局の権限が強く、一般的な街頭犯罪は比較的少ない国です。
しかし、空港や駅での置き引き・車上荒らしはしばしば発生しており、貴重品管理には十分な注意が必要です。
特に外国人観光客が多い場所や、人混みが集中する商業施設周辺では、スリや詐欺の被害報告もあります。
バッグは体の前側に持ち、目を離さないことが基本的な対策となります。



サウジアラビアの治安は国全体では良好ですが、地域によって危険度が全然違います。リヤドやジェッダなどの主要都市でも、女性には固有のリスクがあることを理解しておくことが大切です。




渡航前に準備すべき実践的な対策
安全にサウジアラビアを旅するには、事前の準備が何より重要です。
特に女性旅行者は、現地の文化・法律・緊急連絡先を事前にしっかり把握した上で渡航してください。
eVisa(電子観光ビザ)の申請手順
日本人がサウジアラビアを観光目的で訪問するには、「eVisa(電子観光ビザ)」の事前申請が必要です。
公式サイト(https://visa.visitsaudi.com)からオンラインで申請でき、申請から承認まで通常2〜3営業日以内です。
費用はおおよそ100〜130米ドル(ビザ料金+簡易医療保険含む)で、発行日から1年間・最大90日間滞在可能です。
到着後に空港でビザを取得(VOA)することはできませんので、出発の1週間以上前に申請を完了しておくことを強くおすすめします。
海外旅行保険と緊急連絡先の事前確認
eVisaには簡易的な医療保険が含まれていますが、カバー範囲は限定的です。
救急搬送・入院・感染症・損害賠償責任などをカバーする日本の海外旅行保険への加入を強くおすすめします。
- 在サウジアラビア日本国大使館:+966-(0)11-488-1100
- 在ジッダ日本国総領事館:+966-(0)12-667-0676
- 警察:999
- 救急:997
- 消防:998
スマホアプリと情報収集のポイント
サウジアラビア滞在中は、UberやCareemなどの配車アプリを積極的に活用することで、女性でも安全に移動できます。
現地の治安情報はリスクメイトの地図情報をリアルタイムで確認しながら行動するのが効果的です。
また、外務省の「たびレジ」に登録しておくと、渡航先の最新安全情報をメールで受け取ることができます。
緊急時に日本大使館からの連絡も届くため、必ず出発前に登録しておきましょう。




(本文中の情報は執筆時点のものです。
最新の状況は外務省海外安全ホームページ等で必ずご確認ください。)










