海外旅行や一人旅を計画するとき、「女性にとって危険な国はどこ?」と気になる人は多いはずです。
実は女性旅行者のリスクは、殺人や強盗の多さだけでは測れません。
痴漢やつきまとい、薬物混入、性犯罪など、女性だからこそ狙われる危険があるからです。
この記事では、国際的な調査をもとに「女性にとって危険な国ランキングTOP10」を紹介し、各国で実際に起きた被害を海外安全情報アプリ「リスクメイト」から引用して解説します。
比較的安全な国や、今日からできる安全対策もまとめたので、渡航前の参考にしてください。
リスクメイト笑顔女性旅行者が本当に気をつけるべき国と、実際に起きた被害の手口をまとめたよ!ランキングと体験談をセットで確認してね。
女性にとって危険な国ランキングとは?3つの国際調査で見る「危険」の正体


「女性にとって危険な国ランキング」は、調査によって評価の軸が異なります。
旅行者として知っておくべきなのは、「旅行先として女性が危険な国」と「女性の暮らしが厳しい国」は必ずしも同じではないという点です。
ここでは代表的な3つの調査を紹介します。
旅行者目線の「Women’s Danger Index」|人気観光国50か国を8指標で評価
旅行サイト「Asher & Lyric」が発表した「Women’s Danger Index」は、世界で訪問者の多い50か国を対象にした女性旅行者向けの危険度ランキングです。
「夜の一人歩きの安全性」「女性の殺人被害」「パートナー以外からの性暴力」「法律上の性差別」など8つの指標で評価しています。
2019年の調査ですが、実際に旅行先に選ばれる国を比較している点で、旅行者にとって参考になる調査です。
本記事のTOP10は、このランキングをベースに最新の統計とリスクメイトの被害報告を加えて解説しています。
女性の暮らしやすさを測る「WPS指数」|181か国の最下位はアフガニスタン
米ジョージタウン大学の「女性・平和・安全保障(WPS)指数 2025/26」は、181か国を対象に、教育や就業、法的な差別、家庭内暴力、地域の安全、紛争への近さなどから女性の暮らしやすさを評価しています。
最上位はデンマーク、最下位はアフガニスタンで、イエメン、中央アフリカ、シリアなど紛争国が下位に並びます。
専門家550人が選んだ調査では「インド」がワースト1位
英トムソン・ロイター財団が2018年に専門家約550人へ行った調査では、女性にとって最も危険な国はインドとされました。
性暴力やセクハラ、人身売買などのリスクを総合的に評価したもので、アフガニスタン、シリアが続き、10位には米国も入っています。
- Women’s Danger Index:人気観光国50か国の女性旅行者リスク(1位 南アフリカ)
- WPS指数 2025/26:181か国の女性の暮らしやすさ(最下位 アフガニスタン)
- トムソン・ロイター財団(2018):専門家調査による女性の危険度(1位 インド)
- 旅行者は「観光地として行く国」の危険に注目するのがポイント
【1位〜3位】女性旅行者にとって最も危険な国ワースト3





ここからはランキング本番!行き先の国が入っていないか、地図をイメージしながらチェックしてみよう。
まずはWomen’s Danger Indexで上位に入った、女性旅行者にとって特にリスクが高い3か国です。
いずれも人気の観光地を抱える国なので、旅行先に選ぶ人も少なくありません。
1位 南アフリカ|性犯罪の届け出だけで年間4万件超
南アフリカは、女性旅行者にとって最も危険な国とされています。
南アフリカ警察の統計では、2024/25年度に届け出のあったレイプ事件は40,475件にのぼり、同じ期間の殺人も24,692件と世界最悪レベルです。
通報されない被害も多いとみられ、実態はさらに深刻と考えられています。
夜間の外出や一人での徒歩移動は原則避けるのが鉄則です。
南アフリカ
強盗/窃盗
訪問日
2024年
投稿日
2026年
治安が極めて悪いとされるヨハネスブルグのヒルブロウ地区で、歩いているだけで複数の男たちに囲まれ、詰め寄られる事態に遭遇しました…
2位 ブラジル|女性を狙った殺人が過去最多、バスでの痴漢も
ブラジルでは、女性であることを理由にした殺人「フェミサイド」が深刻です。
ブラジル公共安全フォーラムによると、2024年のフェミサイドは1,492件で過去最多となり、1日に約4人の女性が命を奪われている計算です。
旅行者にとっては、バスや地下鉄など公共交通機関での痴漢も身近なリスクです。
ブラジル
性被害
訪問日
2024年
投稿日
2025年
比較的空いていたバスの中で、窓際に座っていた私の隣に60代くらいの男が座り、カーブや運転の荒さで揺れるたびに…
3位 ロシア|飲み物への薬物混入とホテルでの性被害
ロシアは夜間の一人歩きの安全性や、女性への暴力に関する指標で低い評価を受けています。
大都市では飲み物に薬物を混ぜて意識を失わせる手口や、ホテル内での性被害も報告されています。
なお、ロシアにはウクライナ情勢を受けて外務省の危険情報が出ているため、渡航前に最新の危険レベルを必ず確認してください。
ロシア
性被害
訪問日
2025年
投稿日
2026年
サンクトペテルブルクのホテルで若い女性が性的暴行を受けたと訴え、外国籍の男が拘束されたと報じられました。不審な飲み物には特に注意が…




【4位〜7位】観光地でも要注意!女性が狙われやすい国


4位〜7位には、中南米や中東・北アフリカの人気観光国が並びます。
リゾートや遺跡など魅力的な観光地が多い一方で、女性旅行者が狙われる被害も報告されています。
4位 メキシコ|女性を狙った殺人と誘拐が社会問題に
メキシコでは、フェミサイドや女性の失踪が大きな社会問題となっており、各地で抗議デモも起きています。
カンクンなどのリゾート地は比較的安全とされますが、夜間の一人歩きや流しのタクシー利用は避けましょう。
移動は配車アプリやホテル手配の車を使うのが安心です。
5位 イラン|タクシーでの連れ去り未遂と執拗なつきまとい
イランでは、外国人女性、特にアジア人女性を狙ったタクシーでの被害やつきまといがリスクメイトに報告されています。
服装規定など独自のルールもあるため、事前の情報収集が欠かせません。
なお、イランには中東情勢を受けて外務省の危険情報が出ているため、渡航自体を慎重に判断する必要があります。
イラン
性被害
訪問日
2024年
投稿日
2025年
古代遺跡の見学でハマダーンを訪れ、博物館へ行くためタクシーに乗ったところ、アジア人女性を狙ったとみられる連れ去りの危険に…
イラン
性被害
訪問日
2024年
投稿日
2025年
テヘランのアーザーディータワーを見学した後、夕方にBRTの駅まで歩いていたところ、不審な男に数百メートルにわたってつきまとわれました…
6位 ドミニカ共和国|リゾート地でも油断は禁物
カリブ海のリゾートとして人気のドミニカ共和国も、女性旅行者の危険度が高い国の一つです。
リゾートホテル内でも飲酒時のトラブルや性被害が報告されることがあり、「ホテルの中だから安全」とは限りません。
飲み物から目を離さない、一人で人けのない場所に行かないといった基本を守りましょう。
7位 エジプト|しつこい声かけと「マッサージ」を装った性被害
エジプトでは、観光地でのしつこい声かけやつきまといに悩まされる女性旅行者が少なくありません。
リスクメイトには、精油店でマッサージと称して服を脱がされそうになったという被害も寄せられています。
エジプト
性被害
訪問日
2024年
投稿日
2025年
カイロの考古学博物館付近の精油店で商品を見ていると「試してみますか?」と声をかけられ、マッサージと称して服を脱がされそうに…
【8位〜10位】日本人女性にも人気の国に潜むリスク


8位〜10位には、日本人女性にも人気の高いモロッコ、インド、タイがランクインしています。
人気の旅行先だからこそ、具体的な被害の手口を知っておくことが大切です。
8位 モロッコ|旧市街で「親切な案内役」を装う男性に注意
モロッコでは、迷路のような旧市街で親切を装って道案内を申し出る男性によるトラブルが多発しています。
女性に対するしつこい声かけも多く、案内を断っても付いてくるケースがあります。
きっぱり断り、人通りの多い場所や店に入ってやり過ごしましょう。
モロッコ
ぼったくり/ 詐欺
訪問日
2020年
投稿日
2026年
道が入り組んだフェズの旧市街を友人と観光中、少しきょろきょろしていたところ、現地の男性が親切そうに案内を申し出てきて…
9位 インド|観光名所で日本人女性も被害に
インドの国家犯罪記録局(NCRB)によると、2023年に記録された女性に対する犯罪は約44.8万件、レイプ事件は29,670件にのぼります。
リスクメイトには、ジャイプールのアンベール城付近で日本人女性旅行者が5人の男にわいせつな行為を受けた事件や、ビーチで写真撮影を口実に体を触られる被害も報告されています。
インド
性被害
訪問日
2026年
投稿日
2026年
日本人女性旅行者がジャイプールのアンベール城近くを歩いていた際、5人の男に手をつかまれ、わいせつな行為を受けたと報じられました…
インド
性被害
訪問日
2025年
投稿日
2026年
ゴア州アランボールビーチで、複数の男が外国人女性2人に無理やり写真撮影を求め、腕をつかんだり肩や腰に手を回したりする被害が…
10位 タイ|乗り物や宿泊先での性被害に注意
日本人に人気のタイも、女性旅行者の危険度ランキングでは10位に入っています。
リスクメイトには、乗合タクシー(ソンテウ)で助手席に座らされ体を触られた被害や、ビーチ近くのコテージで夜中に従業員が侵入してきた被害が寄せられています。
宿泊先は口コミや防犯設備を確認して選びましょう。
タイ
性被害
訪問日
2025年
投稿日
2026年
バンコクのスクンビットSoi39入口で乗合タクシー(ソンテウ)に乗った際、助手席に座るよう言われ、太ももを撫でられた上に降りたい場所で降ろしてもらえず…
タイ
性被害
訪問日
2017年
投稿日
2026年
パタヤのビーチ近くにある木造コテージに泊まったところ、宿泊施設の従業員の男が夜中に屋根から侵入してきて襲われました…



人気の観光地でも、女性を狙った被害は意外と身近にあるんだね…。手口を知っておくだけで、防げる被害はたくさんあるよ。




番外編|女性の暮らしが最も厳しい国ワースト(WPS指数)


旅行先としてのランキングとは別に、女性の暮らしそのものが最も厳しい国も知っておきましょう。
これらの国の多くは紛争や政情不安を抱えており、一般の旅行者が訪れられる状況ではありません。
アフガニスタン・イエメン・中央アフリカ・シリア|WPS指数の最下位グループ
WPS指数 2025/26では、アフガニスタン、イエメン、中央アフリカ、シリア、スーダンがワースト5となりました。
ハイチ、コンゴ民主共和国、ブルンジ、南スーダン、ミャンマーがワースト10に続きます。
特にアフガニスタンでは、女性の教育や就労が厳しく制限されています。
多くの国に外務省の「退避勧告」が出ている理由
これらの国の多くには、外務省からレベル4:退避してください(退避勧告)などの最も高い危険情報が出ています。
女性に限らず、紛争・テロ・誘拐の危険が非常に高いため、観光目的での渡航は絶対に避けてください。
- 181位 アフガニスタン/180位 イエメン
- 179位 中央アフリカ/178位 シリア
- 177位 スーダン/176位 ハイチ
- 175位 コンゴ民主共和国/174位 ブルンジ
- 173位 南スーダン/172位 ミャンマー
女性の一人旅でも比較的安全な国はどこ?


一方で、女性旅行者にとって比較的安全とされる国もあります。
行き先選びに迷ったら、こうした国から検討するのもおすすめです。
デンマーク・アイスランドなど北欧諸国|WPS指数の上位常連
WPS指数 2025/26では、デンマーク、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドが上位5か国を占めました。
男女平等が進み、夜間の一人歩きの安全性も高いことから、女性の一人旅デビューにも向いています。
スペイン・シンガポール・アイルランド|旅行者向け調査で安全とされた国
Women’s Danger Indexでは、スペイン、シンガポール、アイルランド、オーストリア、スイスが女性旅行者にとって安全な国とされています。
ただし、スペインのバルセロナなどはスリが多い都市としても知られており、「安全な国=犯罪がない国」ではないことは覚えておきましょう。



安全な国を選ぶのも立派な防犯対策!それでも基本の対策は忘れずに、楽しい旅にしようね。




女性旅行者が被害を防ぐための安全対策


ランキングに入った国へ行く場合も、そうでない国へ行く場合も、女性旅行者が守るべき基本は共通です。
リスクメイトに寄せられた被害の手口から、特に効果的な対策を紹介します。
移動|タクシーは配車アプリ、助手席には座らない
タイやイランの被害例のように、タクシーや乗合車両での被害は女性旅行者に特に多いパターンです。
流しのタクシーは避けて配車アプリを使い、後部座席に座る・乗車中は位置情報を家族や友人と共有することを習慣にしましょう。
宿泊先|口コミと防犯設備で選ぶ
格安のコテージやゲストハウスは、鍵が簡単に開けられる・従業員が自由に出入りできるといったリスクがあります。
女性専用フロアがあるホテルや、口コミで防犯面が評価されている宿を選びましょう。
ドアストッパーや簡易ロックを持参するのもおすすめです。
飲食|飲み物から目を離さない、知らない人からもらわない
飲み物に薬物を混ぜる手口は、ロシアや南米、東南アジアなど世界各地で報告されています。
バーやクラブでは自分のグラスから目を離さず、見知らぬ人からの飲み物やお菓子は受け取らないようにしましょう。
振る舞い|「NO」をはっきり伝え、人目のある場所へ
しつこい声かけやつきまといには、あいまいな笑顔ではなく、はっきり断ることが大切です。
それでも付いてくる場合は、店やホテルのロビーなど人目のある場所に逃げ込みましょう。
露出の多い服装を避け、現地の文化に合わせた服装を選ぶことも、無用なトラブルを減らします。
- 渡航前に外務省海外安全ホームページとリスクメイトで被害事例を確認
- 「たびレジ」に登録して緊急情報を受け取る
- タクシーは配車アプリを使い、後部座席に座る
- 移動中は位置情報を家族・友人と共有する
- 宿は口コミと防犯設備を確認して選ぶ(ドアストッパー持参)
- 飲み物から目を離さず、知らない人からの飲食物は断る
- 夜間の一人歩き・人けのない場所を避ける
- しつこい声かけははっきり断り、人目のある場所へ移動
まとめ|女性にとって危険な国を知って、安全な旅を
女性にとって危険な国ランキングでは、南アフリカ、ブラジル、ロシアが上位に入り、日本人に人気のインドやタイもTOP10にランクインしています。
女性旅行者が狙われやすいのは、タクシーや公共交通機関での痴漢、薬物混入、宿泊先での性被害、しつこいつきまといといった手口です。
大切なのは、行き先の国で実際にどんな被害が起きているのかを事前に知っておくことです。
リスクメイトでは、女性旅行者が実際に遭遇した被害の場所や手口を国・都市ごとに確認できます。
渡航前にぜひチェックして、安全で楽しい旅を楽しんでください。














